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ギルベルト
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ベレト殿。 此度の加勢、感謝の念に堪えません。
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アネット
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先生がいなかったらどうなっていたか……。 だけど、おかげでこれも手に入りました!
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ギルベルト
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魔槌“打ち砕くもの”……。 ドミニク家に伝わる、英雄の遺産です。
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ギルベルト
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ああして戦わねば譲ることもできなかった 兄の事情……どうか、お察しください。
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ギルベルト
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ドミニク家は十傑の血筋ではありますが、 国内では一介の小領主に過ぎません。
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ギルベルト
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大勢が帝国に傾けば従わざるを得ない…… 逆らえば、領民を苦しめることになります。
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ギルベルト
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西方諸侯をはじめ、他の領主も同じです。 皆、やむを得ず従っているに過ぎません。
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ギルベルト
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我々が帝国を降しさえすれば、彼らは必ずや 正統な王の下に戻ってきてくれるはずです。
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アネット
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……うん、あたしもそう思う。 だから、これから頑張らなくっちゃ。
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ギルベルト
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……アネット、 お前には謝らねばな。
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アネット
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えっ? どうして?
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ギルベルト
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私は兄の元に英雄の遺産があることを 知りながら、訪ねるのを躊躇していた。
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アネット
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……それは仕方ないよ。 伯父さん、敵になっちゃったんだから。
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ギルベルト
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いや……それだけではない。 ドミニク家の館には……
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アネット
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……母さんがいるから?
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ギルベルト
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……ああ。
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ギルベルト
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私にはまだ、あれに合わせる顔がない。 私はまだ、何も償ってはいないのだから。
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アネット
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……大丈夫だよ、父さん。 母さんはきっと待っててくれる。
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アネット
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殿下と一緒に、王国を再興する日まで…… 今は、とにかく頑張るしかないよね!
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ギルベルト
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……ああ、そうだな。
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ギルベルト
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そのためにも、ベレト殿、 あなたの力が必要です。
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ギルベルト
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どうかこれからも、その卓越した力を 私たちに貸してもらいたい。
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アネット
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……あ、もちろん、先生だけに 頑張らせたりなんかしませんよ!
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アネット
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あたしと父さんも、全力で頑張りますから! ……よーし、早速訓練でもしよっかな!
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アネット
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あたしも全力で頑張りますからっ! それじゃ、早速訓練に行ってきます!
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アネット leaves the scene
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アネット
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いったーーーーいっ! 何でこんなところに木箱がーー!!
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ギルベルト
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……娘のことも、 どうか見守ってやってください。