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リシテア
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むむーん。弓兵をここに潜ませてから
敵を谷あいに誘い込めば……。
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クロード
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リシテア、また、こんな夜更けまで
お勉強してんのか?
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リシテア
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あんた……わたしを子供扱いしないって
約束しませんでしたっけ?
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クロード
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だから言ってるんだ。そんなに頑張らずとも
お前はもう、一人前のはずだろ。
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クロード
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お前ほど優秀な奴なんて、そうはいない。
俺だけじゃなく、みんなそう思ってる。
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リシテア
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……ごめんなさい。
わたし、どうしても焦ってしまって。
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リシテア
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少しでも早く、誰よりも強くなって、
父と母を安心させてあげたくて……。
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クロード
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以前、コーデリア伯爵に会った時、
お前のことを自慢の娘だと言ってたぞ。
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クロード
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ただ、無理をし過ぎていないか、
それだけが心配だとも言っていた。
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クロード
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父さんと母さんを安心させたいなら、
まず自分を大事にするべきじゃないか?
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クロード
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じゃあ、今日はもう休め。体力を温存して、
また明日から、俺たちを助けてくれよな。
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リシテア
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……クロードは大人ですね。
それに比べてわたしなんて、やっぱり子供。
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リシテア
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あんたが子供扱いしてくることに、
文句を言う資格なんてなかったのかも……。
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クロード
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これからは、お前を子供扱いしても
怒らないってことだな?
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リシテア
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そういうことを言ってるんじゃありません!
まったく、あんたって……!
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クロード
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まあ、考えてもみろ。俺がこんなふうに
接するのは、お前だけなんだぞ?
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クロード
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それはつまり、俺の中でお前が
唯一無二の特別な存在だからだ。
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クロード
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どう受け取っても構わないぜ。
いや、お子様の思考じゃ難しいか?
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リシテア
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お子様ですって?
まだ、そういうことを言うんですね!?
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クロード
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おわっ!? 待て待て、早まるな。
消し飛ばされるのは勘弁……!
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リシテア
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ふふっ……今日だけは許してあげます。
なんだか、気分が良いので。
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クロード
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はは、良かった。
じゃあ、もう本当に寝ろよ。