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騎士
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だから私は、
彼女を地下に繋いでおけと言ったんだ。
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騎士
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教団の資料にも彼女の危険性は
これでもかと書かれていた。
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騎士
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今回は、我々に危害が
及ばなかったから良いものの……
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アッシュ
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だけど今回のことは、彼女のため息とは
無関係かもしれないじゃないですか。
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アッシュ
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因果関係が明らかになっていないうちから
誰かを責めても、意味がありません。
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騎士
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だが、我々が突如現れた魔物の群れに
襲われたことは事実だろう? だから……
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ハピ
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……あ、まだやってたの?
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騎士
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君か……君の処遇については、
調査を重ねて検討させてもらう。いいね。
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ハピ
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もーやめなよ。
ハピが悪いってことにしとけばいいじゃん。
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アッシュ
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でも、君自身、今回の件はため息を
ついていないって言ってたでしょ?
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ハピ
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そうだけど、どーせ信じてくれないって。
ハピのせいでよくない?
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アッシュ
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確かかどうかもわからないうちに、
やってもいない罪を認めてどうするのさ。
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アッシュ
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……騎士の人たちも、考えなしに
君を疑ってるわけじゃないと思う。
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アッシュ
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この軍のみんなの安全を思うからこそ、
魔物の出どころを知りたいだけなんだよ。
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ハピ
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聞く耳持たないじゃん。
頭ごなしに決めつけてさ。
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ハピ
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キミはどうなの? 内心では
ハピのせいかもって思ってたり?
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アッシュ
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……僕は、君がため息をつきたくて
ついてるわけじゃないってわかってる。
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アッシュ
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だから、そんな軽率に
ため息をつくわけがないと思う。
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アッシュ
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何より、君は本当にやってないんでしょ?
なら、僕は君の言葉を信じたいな。
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ハピ
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キミ一人信じてくれたってムダだって。
ハピのせいじゃないって証明なんて……
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アッシュ
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ううん、最初から諦めてちゃ意味がないよ。
証明する方法だって、きっとあるはずだ。
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アッシュ
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例えば、今回僕たちが襲われた地点の近くを
歩き回って、魔物の巣を探してみるとかさ。
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ハピ
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……ハピが嘘ついてたら、骨折り損だよ?
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アッシュ
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嘘つきの嫌いな君が、嘘をつくはずがない。
僕は君の、嘘を憎む心を信じてる。
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ハピ
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……あはははは!
キミ、物語の騎士みたいじゃん!
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アッシュ
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あ、あんまり笑わないでよ。
僕だって、僕なりにいろいろ考えて……
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ハピ
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ごめんごめん、でも嬉しいと笑っちゃうよ。
物語の騎士がホントにいるかもなんてさ。
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ハピ
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そーいう騎士なら、ハピ、大歓迎だよ。
期待……しちゃうかもなあ。
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アッシュ
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うん、期待していて。君がもうため息を
つかなくてもいいように、頑張るからさ。