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ラファエル
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んあ? あれはイングリットさんだ。 また怒られる前にあっちへ……。
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ラファエル
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……なんか落ち込んでるみたいだな。 逃げるの、やめるか。
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ラファエル
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おーい、イングリットさん。 元気ねえな、腹でも減ったのか?
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ラファエル leaves the scene
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イングリット enters the scene
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ラファエル enters the scene
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イングリット
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……ラファエル。 いいえ、お腹が減ったわけではありません。
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ラファエル
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ええっ!? 満腹なのに元気ねえのか? 病気なんじゃねえのか?
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イングリット
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……いえ、病気というわけでも。
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ラファエル
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ええーと、じゃあ、何なんだ? あ、何か悩みがあるんだな? そうだろ。
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イングリット
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たいしたことではありません。 あなたに話しても、仕方ないことですし。
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ラファエル
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そうか? 悩みってのは誰かに話すだけで 気分が楽になるって爺ちゃん言ってたぞ。
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イングリット
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……まあ、それもそうですね。 ならば、聞くだけ聞いてもらえますか。
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ラファエル
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うん、任せろ。
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イングリット
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父から、手紙が届いたのです。 ある王国貴族との縁談が進んでいると。
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イングリット
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父から、手紙が届いたのです。 ある王国貴族との縁談が進んでいると。
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イングリット
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……士官学校時代の、父の手紙を見つけて。 挨拶もそこそこに縁談の話ばかり。
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ラファエル
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うん、そうか。
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イングリット
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今のガラテア家には、紋章を……すなわち 家を継ぐ資格を持つのは、私だけです。
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ラファエル
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うん、そうか。
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イングリット
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結婚も、ガラテア家の存続には 必要なことだとはわかっていても……
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イングリット
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結婚も、ガラテア家の存続には 必要なことだとはわかっていても……
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イングリット
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けれど、私は家を……父の期待を裏切って、 この戦いに身を投じましたから……
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ラファエル
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うん、そうか。
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イングリット
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……あの、ラファエル。 本当に、わかっているのですか?
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ラファエル
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うん、わかってるぞ。 そんなことより……。
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イングリット
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……す、凄まじい音ですね。 雷でも落ちたのかと思いました……。
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ラファエル
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ごめんな。オデ、真面目な話を聞いてると 腹が減ることになってんだ。
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ラファエル
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でもよ、オデの経験上、腹いっぱい食うと、 だいたいの悩みは忘れちまうぞ?
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イングリット
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食べれば……ふふっ。 それについては、あなたと同意見です。
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イングリット
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では、食堂へ行きましょう、ラファエル。 悩みを相談するのは、それからです。