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カスパル
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くそっ! 力の差はないはずなのに、 どうしても自分より背の高い奴に勝てねえ!
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カスパル
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なあ、リンハルト。 何か勝つための策を考えてくれよ。
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リンハルト
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……それは無駄なんじゃないかな?
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リンハルト
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たとえ策を教えたとしても、 いつも君は策どおりに動かないじゃないか。
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カスパル
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そっ、それは、策が難しすぎるからで……。 今度はちゃんとやるからよ。な、頼む!
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リンハルト
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……仕方がないね。 それなら、とっておきの秘策を授けよう。
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カスパル
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おっ、そんなのがあんなら早く言えよ。 どんな策なんだ?
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リンハルト
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まず、君が得意な先制攻撃、そして連打、 こういったものをすべて我慢しよう。
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カスパル
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ええー!?
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リンハルト
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相手の攻撃を避け、受け流し、耐え続け…… そして必殺の一撃で急所を突くんだ。
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カスパル
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急所突きか!
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リンハルト
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背が高いということは内に入り込めば、 逆に有利になる。その隙を見つけるんだ。
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カスパル
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なるほど! ……オレには向いてねえな。
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リンハルト
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じゃあそのまま負け続けていなよ。 これしかないし。
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カスパル
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や、やらないとは言ってねえだろ! ふん、やってやらあ!
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リンハルト
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君が疎かにしがちな守りを、 まずは鍛えなきゃね。
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カスパル
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そうか。 じゃあ早速、付き合ってくれよ。
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リンハルト
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いや、僕は……
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カスパル
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5年でだいぶ差が詰まったとはいえ……
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カスパル
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お前はオレより背が高いんだし、 鍛錬の相手にぴったりじゃねえか。
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カスパル
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ほら、がんがん打ち込んでくれよ! 訓練場、行くぞ! さあ!
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リンハルト
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やれやれ……。 はあ……適当なとこで逃げよ。
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カスパル
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さあ、もう一度だ、リンハルト! 来い!
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リンハルト
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ぜえ……はあ……。 カスパル、ちょっと……
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リンハルト
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水、取ってくる…… じゃあね……。
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リンハルト leaves the scene
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カスパル
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おう! ………………。
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カスパル
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……しまった! あいつ、逃げやがったな!?