ペトラ & イグナーツ Ａ

ペトラ
………………。

イグナーツ
ペトラさん、鍛錬に余念がないですね。

ペトラ
……イグナーツ。 何か、わたし、用、ありますか？

イグナーツ
はい。……実はボク、眼鏡の件で ずっと君に謝りたいと思っていたんです。

ペトラ
謝る……？　謝罪、ですか。 理由、わかりませんが、構いません。

イグナーツ
君の言葉を、笑ってしまったことです。 本当に、ごめんなさい。

イグナーツ
あの件でボク、君を見習うべきだと 気づかされたんです。

ペトラ
見習うこと、ある、でしたか？ どこ、でしょう。

イグナーツ
あ、いや……どこというか、 ペトラさんって、とても真面目ですよね。

イグナーツ
どんな物にも好奇心をもって、 真剣に考えようとしています。

イグナーツ
そういう前向きで、常に学ぶ姿勢は、 今のボクにないものだと思いました。

ペトラ
……あなた、真面目、同様です。 心配、要る、要りません。

ペトラ
そのような、考え、持つこと自体…… それ、真面目さの証、わたし、思います。

イグナーツ
そうでしょうか。 それなら嬉しいんですけど……。

ペトラ
加えて、あなた、優しさ、あります。

ペトラ
今も、わたし、思いやり、 謝罪、来てくれました。

ペトラ
あなたの、真っ直ぐな姿勢、 真摯な言動、いずれも、好ましいです。

イグナーツ
謝りに来ただけで、そんな……。 ちょっと大げさでは……。

ペトラ
……更に、あなた、眼鏡、使える者。 遺産、選ばれし英雄、同じ、凄い存在……。

イグナーツ
すごい存在だなんて…… 眼鏡かけてるだけなのに……。

ペトラ
今の言葉、冗談です。 真面目、やめる、試す、でした。

イグナーツ
あれ？　冗談だったんですか？ 今のは笑って良かったのか……。

イグナーツ
ペトラさんは、いつも真剣に見えるから、 何だか難しいですね。

イグナーツ
あ、悪いって言ってるんじゃないですよ。 面白くていいと思います。

イグナーツ
でも、次に冗談を聞く時があったら、 今度は冗談だとわかりたいなあ。

ペトラ
それ、実現するため、わたしたち、 より理解し合う、必要です。

イグナーツ
ええ、大歓迎ですよ！ ボクは君のこと、もっと知りたいですし。

ペトラ
ならば、わたし、任せる、ください。 二人、わかり合う、近づきます。