(書名と本の内容が一致しない。
 どうやら、偽物の表紙が継ぎ接いで作られている。
 何かの目録のようにも見えるが……)

・眼鏡を元に作られた、遠くを見るための道具
眼鏡の鏡部分を二枚重ね合わせることで、
遥か遠くをはっきりと見られるようになる。
大司教は以下の三つの危険性を挙げ、作成を禁じた。
「敵陣の把握による戦争の激化」「遠方からの狙撃が容
易に」「天の観察による主の神秘性の減退」

・燃える黒水
ファーガス北部で発見された、粘ついた黒色の液体
激しく燃え、悪臭と有毒な空気を発する。
大司教は以下の危険性を挙げ、邪なるものとして利用を
禁じた。「誤って使用しての事故死」「魔法を使えない
者の戦術的利用」「争奪による対立の発生」

・金属製の字型を使用した書物の制作機
当初、木版に代わる有用な発明として歓迎されたが、
熟考を重ねた結果、多くの理由により禁忌となった。
大司教は以下の理由を特に挙げた。「誤った情報や悪意
のある噂が流布される危険」「字の読めない平民にとっ
て無益」「教会同士の対立が激化する恐れ」

・人体の解剖、妄りな頭や胸への切開
医学的に役立つとの主張が根強くあったが、遺体を辱め
る行為が死者への冒涜であり、白魔法の発展により解決
できるとして禁忌となった。
枢機卿の一人が、信仰を必要とする白魔法に医学が勝る
ことがあれば、教団の地盤が揺らぐと強固に主張した。