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ディミトリ enters the scene
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ベレト enters the scene
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ディミトリ
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……何の用だ。
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どこへ?
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ディミトリ
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お前には、関係のない話だ。
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関係ある
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ディミトリ
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……邪魔だ。そこをどけ。
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帝都に向かう?
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ディミトリ
………………。
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それが死者の望み?
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ディミトリ
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黙れ。 貴様に、彼らの何がわかる……。
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ディミトリ
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……死ねば、人はそこで終わりだ。
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ディミトリ
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たとえどれほど無念であっても、 彼らは復讐を望むことさえできない。
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ディミトリ
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生き残った者が、彼らの意志を…… 無念と憎悪とを、背負わねばならない。
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ディミトリ
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……いつか言ったな。 それが、俺のなすべきことだ、と。
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ディミトリ
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まさか、彼らのためにも前に進め、などと ふざけた台詞を吐くつもりか?
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ディミトリ
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……綺麗事だな。 それは、生ある者の論理だ。
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ディミトリ
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無念の中で死んでいった者たちは、 誰も……そんなことを望みはしない。
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ディミトリ
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……なあ、教えてくれ、先生。
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ディミトリ
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どうしたら彼らの嘆きは止む? どうしたら……俺は、彼らを救ってやれる?
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ディミトリ
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9年前のあの日から……俺はずっと、 彼らに報いるためだけに生きてきた。
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ディミトリ
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士官学校での日々も、すべては復讐を果たし 彼らの無念を晴らすためのものだった。
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ディミトリ
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……生きている理由など、 それしかなかった。
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ディミトリ
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……ッ。
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ディミトリ
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なら……俺は、誰のために…… 何のために、生きていけばいい……。
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自分の信念のために
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ディミトリ
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俺の、信念……。
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ディミトリ
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……ロドリグも、そう言っていたな。 だが……そんな生き方が……
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ディミトリ
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本当に……そんな生き方が許されるのか? 人殺しの化け物に成り下がった俺に……。
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ディミトリ
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あの日、生き残ってしまった俺にも…… 自分のために生きる権利が、あるのか……?
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ディミトリ
………………。
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ディミトリ
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お前の手は…… こんなにも、温かかったんだな。