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村娘
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ふふ……ふっ、あははははは!
少しは後ろに注意されたらどうです、殿下?
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村娘
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ねえ、痛いですか。痛いでしょうね?
でも、兄さんは……もっと……
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村娘
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……許さない。
絶対に……許さないッ!!
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村娘
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このおぞましい化け物が……!
死ねッ! 死んでしまええええッ!!
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村娘
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あ、ああっ……
にいさ……けて……兄さん……
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ロドリグ
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……ご無事でしたか、殿下。……なんだ、
もしや、余計なお世話、でしたかな……?
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ロドリグ
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戦場に……
罪も報いも、ありませんよ……。
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ディミトリ
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父上も、継母上も、グレンも
皆、俺を置いて死んでいった。
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ディミトリ
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父上も、継母上も、グレンも、ドゥドゥーも
皆、俺を置いて死んでいった。
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ディミトリ
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ロドリグ……お前も、
あの亡霊の群れの中へ行くのか。
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ディミトリ
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お前も、俺のせいで……
俺が……俺が、殺した……!
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ロドリグ
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殿下……
あなたは一つ……思い違いをしている。
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ロドリグ
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誰も……あなたのために死んだのではない。
私は、私の信念のために……死ぬのです。
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ロドリグ
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あなたの命は……
他でもない、あなたのものだ。
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ロドリグ
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それは……
あなたの信念のために、お使いなさい。
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ロドリグ
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ああ……あなたは陛下に……
本当に、よく似ておられる……
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ランベール
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俺はダスカーへ向かう、と言った。
お前が何と言おうが、その意志は変わらん。
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ランベール
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昔からお前は心配性だな……これまでも、
ダスカーとは仲良くやってきただろう?
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ランベール
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ロドリグ、お前もわかっているはずだ。
今回の会談がどれだけの重要性を持つか。
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ロドリグ
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それは、そうだが……やはり、
国王であるお前自ら出向くなど……。
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ロドリグ
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それに殿下はまだ幼い。
もし万が一、お前の身に何かあれば……!
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ランベール
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ロドリグ。あいつは聡い。たとえ
父親が
いなくとも、きっと真っ当に育つだろう。
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ランベール
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だが……もしいつか、あいつが道を
誤ったなら、その時はロドリグ、お前が……
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ロドリグ
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……ランベール。
俺は……あの日の、約束を……