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バルタザール
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お前らみてえな連中が、
ガルグ=マクに入り込んだら困るんでな。
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バルタザール
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……うおおおっと!? ……お前か。
音もなく近寄らんでくれ。
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バルタザール
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いや、それより何でお前がここに?
まさかおれの後を追ってきたのか?
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バルタザール
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その剣……お前にも世話をかけたか。
あれは、おれへの追っ手だ。
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バルタザール
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ああ、前に言ったろ?
アダルブレヒト家はおれの弟が継いでる。
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バルタザール
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弟とは異母兄弟でね。弟の母親は……
息子のためなら何だってやるような女だ。
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バルタザール
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だが、弟は紋章を持ってねえからな。
希少な紋章持ちのおれが家に戻れば……
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バルタザール
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強引に当主に返り咲くこともできる。
あの女は、そんな妄想に憑かれてんのさ。
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バルタザール
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いや、このままがいいんだよ。
継母がおれだけを目の敵にしてるほうがな。
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バルタザール
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できるならやってるさ。
少なくとも、おれはこれ以上譲る気はねえ。
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バルタザール
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それに、このままがいいんだよ。
継母がおれだけを目の敵にしてるほうがな。
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バルタザール
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おれがいなくなったら、次に狙われるのは
親父かもしれねえ。家を出た母かもしれん。
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バルタザール
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あるいは、弟自身が執心の対象に
なっちまうことも……それは困る。
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バルタザール
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ま、そんなわけだからな。
おれとは距離を保って付き合ってくれ。
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バルタザール
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飛んできた凶刃がお前に当たるような
ことがありゃ、皆に申し訳が立たねえだろ。
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バルタザール
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……こいつは大きく出たな。
おれのことも守ってくれる、か。
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バルタザール
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“レスターの格闘王”を捕まえて、
そんな言葉を吐く奴がいるとはねえ。
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バルタザール
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それじゃ、本当に守ってくれんのか、
お前のそばで好きに過ごさせてもらうぜ。