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フェリクス
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ここは変わらんな。
戦争が始まっても、終わっても。
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フェリクス
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フン……変わったとすれば、
多忙のために剣が鈍ったくらいだろう。
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フェリクス
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……ああ。公爵などという仰々しい肩書きを
あの猪に押しつけられたくらいだな。
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フェリクス
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……皆、平和と安寧のために戦っていた。
だが、平和というのも……退屈だな。
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フェリクス
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戦場で剣を振るう機会もなく、
命を懸けた戦いも遠のいてゆく。
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フェリクス
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良いことだというのはわかっているが、
こればかりは戦士の性だ。
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フェリクス
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……そうだな。
まったく、自分自身に呆れてしまう。
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フェリクス
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まあ、そこで、だ。
……お前を呼んだのは、他でもない。
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フェリクス
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お前という好敵手が傍らにいなければ、
俺の剣は鈍るどころか錆びつきかねん。
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フェリクス
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だから今後もお前と共にいられる
術を考えた。出した結論がこれだ。
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フェリクス
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……察しの悪い。言わずとも、
指輪の意味など理解できるだろう。
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フェリクス
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……クソッ、ならば言ってやる。
よく聞け、一言たりとも聞き逃すな。
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フェリクス
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俺はお前を伴侶にすると決めた。
異論は許さん、死ぬまで側にいろ。