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クロード
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おわっ!? ……って。
何だ、ローレンツか。
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ローレンツ
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僕で悪かったな。相変わらず大修道院の中を
ブラブラしているのか、クロード。
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クロード
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ああ、そうだよ。俺はこの、
ガルグ=マク大修道院が大好きなんだ。
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ローレンツ
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違うな。先ほどの驚きようは、何か
やましいことをしていたに相違あるまい。
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クロード
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おいおいおい、ローレンツくん。
人聞きの悪いことを言わないでくれたまえ。
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クロード
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この大修道院は千年の歴史が詰まっている。
……や、正確には、千年に5年足りないが。
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クロード
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この大修道院は千年の歴史が詰まっている。
今年でぴったり千年分だ。
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クロード
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とにかく、そこの柱も、壁も床も、
すべてが千年もの間、そこにあるわけだ。
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クロード
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俺たちの遠いご先祖も、ここを歩いたかも
しれない。そう思うと心ときめくだろう?
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ローレンツ
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素晴らしい芸術品なら心ときめきもするが、
くすんだ壁を眺めて何が面白いのかね?
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ローレンツ
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断絶の危機にあったリーガン家が突然、
嫡子の存在を公表したのは昨年のこと……。
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ローレンツ
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それまで、君はどこで何をしていたのだ?
本当に君はリーガン家の人間なのか?
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クロード
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俺がリーガン家の血筋じゃなけりゃ、
紋章なんか持っちゃいないだろうが。
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ローレンツ
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ぬ……紋章だけの問題ではない!
僕は貴族の資質を問うているのだ!
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クロード
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その資質を磨くためにここへ来たのさ。
よろしくご指導を頼むよ、ローレンツ先生。
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ローレンツ
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フン……君は、レスター諸侯同盟の盟主に
なることの責任の重さがわかっているのか?
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ローレンツ
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言いたくはないが、今の同盟が結束に欠ける
のは、リーガン家の力不足に他ならない。
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ローレンツ
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いつか君の尻尾を掴み、盟主の資格など
ないことを証明してやる。覚悟しておけ。