link
アッシュ
volume_up
……あのさ。ドゥドゥーって、
あんまり喋るほうじゃないよね。
link
アッシュ
volume_up
そうなんだ。
……それって、何か理由があるから?
link
ドゥドゥー
volume_up
殿下が望まれたからこそ、
おれはこの大修道院にいるが……
link
ドゥドゥー
volume_up
ここには、おれを恐れる者や、
拒絶し、嫌悪する者も少なくはない。
link
アッシュ
volume_up
確かに……やっぱりまだ、
君たちが嫌いだって人も多いよね……。
link
アッシュ
volume_up
怖い、とか、憎い、とかならまだしも……
人をさらって食べる、なんて言う人もいる。
link
ドゥドゥー
volume_up
人をさらって食べる、か。
……ふ、化け物でもあるまいし。
link
アッシュ
volume_up
そういうので笑うのは良くないよ!
むしろ怒んなきゃ駄目だっ。
link
アッシュ
volume_up
でも、そう言う人でも……君と喋ってみれば
きっと見方が変わると思うんだけどな……。
link
アッシュ
volume_up
僕だって、入学した後、初めて
君と会った時には、びっくりしたよ。
link
アッシュ
volume_up
本当に話しかけていいのかわからなくて、
少し尻込みしちゃったけど……
link
アッシュ
volume_up
今は全然怖くない。前にも言ったとおり、
僕はただ、君のことを知りたいんだ。
link
アッシュ
volume_up
じゃあ、ダスカーの話とか、聞かせてよ。
君の故郷の話だ。
link
ドゥドゥー
volume_up
……王国よりも森が深く、
おれたちには、暮らしやすい土地だった。
link
ドゥドゥー
volume_up
鍛冶と漁が盛んで……
一つ一つの街は小さいが、商業は……
link
ドゥドゥー
volume_up
……いや、そういうことは
本でも読んだほうが早いだろう。
link
アッシュ
volume_up
あはは、まあ、それもそうかも……。
……じゃあ、僕から一つ、質問させてよ。
link
アッシュ
volume_up
君は料理が上手だけど、ダスカーの料理は
あんまり作らないよね。……どうして?
link
ドゥドゥー
volume_up
言ったとおり、
ここにはおれを快く思わない者も多い。
link
ドゥドゥー
volume_up
料理や食材に罪はなくとも、
騒動の種は蒔かんほうがいい。
link
アッシュ
volume_up
だけど僕は、もっと食べたいな。
君の作るダスカー料理、美味しいからさ!
link
ドゥドゥー
volume_up
……そうか。
そう言ってもらえるのは、嬉しいものだな。