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カトリーヌ
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いやあ、美味い飯だったねえ。
すっかり腹も満たされたよ。
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カトリーヌ
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訓練の後の飯以上に美味い飯はない。
アンタもそう思うだろ?
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カトリーヌ
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……おい、どうした?
何か考え事か、ぼけっとして。
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ディミトリ
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あ、いえ……その、カトリーヌさん。
やはりファーガスに戻る気はないのですか。
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カトリーヌ
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悪いけど、できない相談だ。
アタシには忠義を尽くす相手がいる。
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カトリーヌ
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皇帝を倒して、レア様を救い出す……
そのために、アタシは剣を振るう。
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カトリーヌ
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何としてでも、レア様を捜し出す……
そのために、アタシは剣を振るう。
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カトリーヌ
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理由、ねえ。
アタシはただ、レア様が好きなのさ。
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カトリーヌ
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レア様は優しい、けど、それだけじゃない。
強くて、勇気があって……
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カトリーヌ
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とにかく、最高に格好いいお人なんだ。
この世のどんな奴よりもね。
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カトリーヌ
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はは、そうしょげるな。別にアンタが
駄目だから、国に戻らないんじゃない。
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カトリーヌ
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レア様と出会ったから、
戻る選択肢がなくなったんだよ。
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ディミトリ
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しかし……本当に惜しい。
あなたはこれからの王国に必要な人だ。
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ディミトリ
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カロン家は、フラルダリウスや
ゴーティエに次ぐ大貴族。
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ディミトリ
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その当主の座にあなたが就いてくれれば、
これほど心強いことはない、と……
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カトリーヌ
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アンタに必要なのは、
貴族としてのアタシなのか。
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カトリーヌ
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いや……いや、そうか。まあ、そうだよな。
アンタは生真面目な堅物だもんな。
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カトリーヌ
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……いや。ま、そう惜しがることはないよ。
アタシの父様はまだまだ現役だからね。
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カトリーヌ
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兄弟だって皆、できる奴だよ。
家を継ぐには十分な器だと思ってる。
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カトリーヌ
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……アタシは、レア様の騎士であり続ける。
で、アンタは王都で国をまとめる。
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カトリーヌ
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互いに互いの場所で努力すりゃいい。
……そうだろ?
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カトリーヌ
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……さ、明日も早いんだ。夜更かしせずに、
とっとと部屋に戻りな。