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イングリット
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お手合わせ、ありがとうございました。 殿下には、まだまだ敵いませんね。
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ディミトリ
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謙遜は止せ。お前は稽古のたび、 目に見えて腕を上げている。
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イングリット
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い、いえ。腕を誇るのは、せめて殿下から 一本取れてからにさせてください。
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ディミトリ
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……あのな、イングリット。こうして地上で 槍を交えれば、俺が勝つかもしれないが。
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ディミトリ
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馬上での槍の扱いは、お前が何枚も上手だ。 ……得意分野でくらい勝たせてくれ。
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イングリット
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そ、そういうわけには……。国のためにも、 私はもっと強くならねばならないのです。
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ディミトリ
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国のため、か。……なあ、ところで イングリット。先程の突き、どこで習った?
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ディミトリ
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あの技は、確かグレンの……
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イングリット
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……はい。 あれはずっと昔、彼に教わったものです。
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ディミトリ
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そうか。まさか今になって、あいつの 技を再び受けられるとは思わなかった。
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ディミトリ
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グレンとは、同じ師の下で武芸を学んだ。 何度となく、手合わせをしたものだ。
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イングリット
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もちろん、知っていますとも。彼は昔から、 事あるごとに殿下を褒めていましたからね。
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イングリット
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あいつはすごい奴だ、とか、 俺には永遠に勝てそうにない、とか。
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ディミトリ
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……そんなこと、俺には 一度も言ってくれなかったぞ、あいつ。
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イングリット
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フェリクスの兄だけあって、彼も 素直なほうではありませんでしたからね。
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ディミトリ
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……本当にな。手合わせの回数よりも、 喧嘩をした回数のほうが多いかもしれない。
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ディミトリ
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「ダスカーの悲劇」から…… グレンが死んでから、もう4年か。
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ディミトリ
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「ダスカーの悲劇」から…… グレンが死んでから、もう9年か。
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イングリット
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早いものですね。あれから、本当に…… 本当に、いろいろなことがありました。
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イングリット
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……あの、殿下。私も、殿下や グレンのように、強くなりたいのです。
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イングリット
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グレンや、これまで死んでいった人々が 守ってきた祖国、ファーガスのためにも。
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イングリット
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これからも是非、 稽古にお付き合いいただけませんか?
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ディミトリ
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……もちろん。お前との稽古は、学ぶことも 多い。こちらこそ、よろしく頼む。