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リシテア
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おかげさまで。……自分はどうなんです?
調子は良いのかしら?
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リシテア
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ふうん……。ところで、
小耳に挟んだんですけど。
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リシテア
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あんたって、ゆくゆくは紋章のない世界に
するつもりだっていうのは本当ですか?
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エーデルガルト
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貴族を貴族たらしめているのは紋章の血脈。
その価値をなくせば貴族も自ずと消えるわ。
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リシテア
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良いですね、その考え。
うん、すごく良い。
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リシテア
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わたしの両親は、貴族であるがゆえに
とても苦しい人生を強いられてきました。
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リシテア
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わたし自身、紋章のせいで、
まっとうな人生さえ送れない体になった。
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リシテア
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貴族制度も紋章も、うんざりなんです。
それらをすべて消し去ってくれるなら……
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リシテア
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わたしの短い人生の残り全部を、
あんたの理想のために使ってもいい。
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リシテア
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……ねえ、エーデルガルト。
あんたの髪の色、昔からそんな色でした?
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リシテア
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わたしは違った。紋章を2つ宿したことで、
髪の色さえ失ってしまったの。
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リシテア
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あんたには、もうわたしたちのような
犠牲者が生まれない世界を創ってほしい。
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リシテア
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その役に立てるなら、わたしの命を
残らず捧げても、後悔なんてしません。