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アロイス
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ハンネマン先生!
どうだ、私の成長っぷりは!
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ハンネマン
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うむ、なかなかに苦戦している。
道のりは遠く険しいようだな。
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アロイス
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そうか、先生!
まだまだ私も精進が足らんなあ!
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ハンネマン
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成果が出ておらぬというのに、
よくも挫けずに続けられるものだ。
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アロイス
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何か言ったかな?
おっと、もしや新たな助言か!
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ハンネマン
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いや、ただの独り言だ。
気にしないでくれたまえ。
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アロイス
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相わかった。……そういえば、なぜ貴殿は
私の申し出を断らなかったのだ?
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アロイス
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皆にこの話をしたら驚かれてな。
あのハンネマン先生がアロイスを、と。
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ハンネマン
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被験者を募っていただろう。
君を使って実験をしているに過ぎん。
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ハンネマン
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紋章は駄目でも、せめて魔法は……
と、君は言ったな?
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ハンネマン
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我輩の興味は、まさしくそれだ。紋章を
持たぬ者の魔法への適性を研究している。
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アロイス
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これは意外だな、紋章学者である貴殿が
紋章を持たぬ者の研究をするとは。
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ハンネマン
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紋章を持たぬ、という条件がある以上は、
紋章学者の領分だと思うがね。
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ハンネマン
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我輩の目指すところは、望む者すべてが
紋章の力を宿せる方法の発見……。
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ハンネマン
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紋章なくして魔法への適性を高められる
とすれば、それも我が目的と合致する。
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ハンネマン
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君の魔法への適性を高めようというのも、
そのための一つの実験なのだよ。
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アロイス
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紋章がなくとも魔法を使えるのだと、
この身で示せるのなら光栄の至り!
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アロイス
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さ、私の体は、貴殿の好きにするがいい!
不肖アロイス、必ずや成果を出してみせん!
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ハンネマン
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アロイス君、気持ちは嬉しいが騒がしい。
それにいまだ成果も出ては……
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アロイス
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いや、俄然やる気が出てきたぞ!
私はやる! やってみせる!
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アロイス
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ハンネマン先生も、ほら、夢を叫ぶのだ!
輝かしい未来のために!
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ハンネマン
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輝かしい未来のために必要なのは、
叫びではなく研究と……
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アロイス
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ああ、そうだ! 私の他にも
同じ悩みを抱えている仲間がいてな!
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アロイス
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彼らにも声をかけてみよう!
皆でハンネマン先生の夢を叶えるのだ!!
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ハンネマン
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……行ってしまったか。
相変わらず人の話を聞かない男だ。
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ハンネマン
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しかし、その真っ直ぐさに惹かれる者が
少なくないのはわかる、か……。