link
ツィリル enters the scene
link
イグナーツ enters the scene
link
ツィリル
volume_up

……イグナーツ、何してるの?
link
イグナーツ
volume_up

あ、ツィリルくん。 外を眺めてたんだ。君はこれから仕事?
link
ツィリル
volume_up

うん。昨日の雨で出来た大きな水たまり。 邪魔だから掃き出して片づけないと。
link
イグナーツ
volume_up

ああ、あそこに見えるやつだね。 片づけちゃうのか、残念だな。
link
ツィリル
volume_up

残念?
link
イグナーツ
volume_up

水たまりのある風景を楽しんでたから。 あ、でも気にしないで仕事してね。
link
ツィリル
volume_up

……ねえ。 この風景の、何が楽しいの?
link
イグナーツ
volume_up

え? だってこんなに綺麗じゃないか。
link
イグナーツ
volume_up

いつもの風景に水たまりが加わるだけで、 急に雰囲気が変わるし。それに……
link
イグナーツ
volume_up

同じ形の水たまりは二度とできないよ。 映る太陽だって二度と同じ輝きを見せない。
link
イグナーツ
volume_up

今、この瞬間だけの美しい風景。 そう思うと、見逃したくないって思わない?
link
ツィリル
volume_up

うん、そうだね。
link
ツィリル
volume_up

……あれ? イグナーツの話を聞いてたら、 そんな気になっちゃってた。
link
ツィリル
volume_up

雨上がりの景色なんて、 気に留めたこともなかったのに。
link
イグナーツ
volume_up

それは、ツィリルくんの心が 今、穏やかだからかもしれないね。
link
イグナーツ
volume_up

景色の見え方って、 その時の心の状態が影響するから。
link
ツィリル
volume_up

……ふうん。
link
ツィリル
volume_up

……ボクの記憶にあるパルミラの景色は、 くすんでいて、寂しい景色なんだ。
link
ツィリル
volume_up

街から離れるとね、本当に何もなくて。 どこまで行っても空と草原しか見えなくて。
link
ツィリル
volume_up

自分が本当にそこにいるのか、わからなく なるような……そんな景色だったんだ。
link
ツィリル
volume_up

だけど不思議だな。今、思い出していたら、 すごく雄大で綺麗だった気もしてきた。
link
イグナーツ
volume_up

心の状態によって、記憶の中の景色も 変わってくるのかもしれないね。
link
イグナーツ
volume_up

それにしても……やっぱり興味深いなあ。
link
イグナーツ
volume_up

どこまで行っても空と草原しかない風景か。 パルミラには、そんな場所があるんだね。
link
イグナーツ
volume_up

想像するだけで、わくわくしてくるよ……。
link
ツィリル
volume_up

……イグナーツって、ほんと変だね。
link
イグナーツ
volume_up

……ん、変? そうかな。
link
ツィリル
volume_up

変だよ。風景のこと考えて、 うっとりした顔して。そんな人いないよ。
link
イグナーツ
volume_up

あはは……まあ、確かにそうかも。 でも、行きたいなあ、パルミラ。
link
イグナーツ
volume_up

ねえ、ツィリルくん。 いつか平和になったら、一緒に行かない?
link
イグナーツ
volume_up

故郷の記憶が、くすんだ景色のままじゃ もったいないしさ!
link
ツィリル
volume_up

もったいない? そうなのかな。 でも……うん、考えとくよ。