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ハピ
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……暇なんだけど。
寝ていい?
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ユーリス
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まあ、別にいいんじゃねえの。
夜番っつっても、どうせただの演習だしよ。
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ハピ
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起こしてくれないわけ?
じゃあ寝ないし。
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ハピ
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……何で黙ってんの。
キミ、いっつも喋ってんじゃん。
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ユーリス
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つっても別にたいした話題もねえだろ。
黙って星でも見てたほうが楽しくねえか?
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ハピ
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星ー? ハピは別に……。
無駄にいっぱいだし、季節ごとに変わるし。
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ユーリス
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ほら、あの星に女神様がいるんだろ、確か。
随分と遠くから見てくださってるもんだ。
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ユーリス
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……ん、でも青海の星とか言うけど、
青くないよな、あの星。
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ユーリス
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もしかして違うやつか? でも東の空の
でっけえのが青海の星なんだったよな……?
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ハピ
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……あのさ、キミ。
星の見方、教わったことないの?
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ハピ
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女神様がいる星は、
もっとおっきくて目立つ星じゃん。
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ハピ
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まったく見えない時期もあるけど、
見える時は空が明るくても見えるし。
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ユーリス
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ほおお……! じゃあ、
さっき俺が見てたのは何の星なんだ?
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ハピ
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見てたのってどれよ。そっちの空には
幾つか小さい星座があって……
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ユーリス
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星座ねえ……、うーん……猫とかか?
いや、あれは……釣り池の、魚……?
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ユーリス
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何だよ、俺は至って真面目に言ってんだぞ。
ほら、あっちに見えんのが釣り竿座で……
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ハピ
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あはは、ごめんって。
……あー、でも釣り竿には見えないかな。
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ハピ
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キミ、物知りだからさ。
何でも知ってると思ったんだけど。
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ユーリス
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俺を何だと思ってんだ、女神様か?
知らねえことくらいあるさ。
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ユーリス
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……つっても、知らねえことを
知らねえままにしておくのは気持ちが悪い!
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ユーリス
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ってことで、よし、ハピ。
星の見方を教えてくれよ。
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ハピ
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え、メンドーなんだけど。
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ユーリス
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さっき暇だって言ってたじゃねえか。
結局、寝ねえんだろ?
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ユーリス
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お前、詳しそうだしさ。夜番の
暇潰しってことで、俺に教授してくれよ。
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ハピ
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……仕方ないなー。
ほら、そしたら北天を見てよ。
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ハピ
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そっちじゃなくてこっち。中心にあるのが
“古の王の右腕”って呼ばれる星で……