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After 女神再誕の儀 |
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ユーリス
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……じゃあ、星が動いてるんじゃなくて、
動いてるのはこの地面のほうってことか?
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ハピ
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うん、少しずつ地面の場所が動いてるから
星も動いてるように見えるんだってさ。
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ハピ
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ハピは里でそう聞いたけど、
実際に動いてるのかはわかんないよ。
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ユーリス
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にわかには信じがたい話だよなあ……。
何でそんなことまで知ってんだ、お前?
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ユーリス
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お前が貴族だったなら、そういう教育を
受けてきたんだろうって思うけどよ。
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ハピ
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ハピが生まれた里には、
星に詳しい人がいっぱいいたからね。
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ユーリス
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星に詳しい奴が大勢いる里ねえ……。
どんな里だ、そりゃ。
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ハピ
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うーん……隠れ里、みたいな?
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ハピ
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人も寄りつかないような森ん中に、
ちっさい集落があってさ。
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ハピ
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ハピはそこで生まれ育ったんだけど……
どーしても外に出たくて。
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ハピ
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一生、里で生きるとかムリじゃん?
だから飛び出したっていうか。
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ユーリス
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一風変わった奴だとは思ってたが、
これまた珍しい出自だな……。
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ハピ
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ところが右も左もわからないハピさん、
すぐに悪い連中に捕まっちゃたんだよねー。
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ハピ
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ま、森の外には出るなって里の教えを破った
罰を受ける羽目になったんじゃない?
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ユーリス
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何だそれ。外の世界を見ようとしただけで、
罰も何もあるかよ。馬鹿馬鹿しい。
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ユーリス
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どんな「罰」を受けたかは知らねえが、
それは、ただ巡り合わせが悪かっただけだ。
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ユーリス
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まだ見ぬ面白えもんに出会いてえってお前の
気持ちは、何も間違っちゃいねえと思うぜ。
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ユーリス
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俺だって……あの掃き溜めの外に出なけりゃ
星の見方なんて一生知らねえままだったよ。
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ハピ
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……そうだね。
ハピもそう思ったから、里を出たし。
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ユーリス
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なら、後悔するだけ無駄ってもんだ。
大事なのは今どうするか、だろ。
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ハピ
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帰りたくないって言ったら嘘になるかも。
最近、思うんだ。
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ハピ
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変わり映えしない里での毎日だったけど……
きっと、危険は少しもなかった。
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ハピ
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外では当たり前のように人が殺されて、
誰もがそれを当たり前のように受け入れる。
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ハピ
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今だから、わかるね。あの里には、
あの里だけの幸せがいっぱいあったって。
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ハピ
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仲間と一緒に魚を捕って、花を摘んで、
意味もなく森の中を走り回って……
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ユーリス
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いや、お前もそんなふうに笑えたんだなと。
いつもだるそうにしてるじゃねえか、お前。
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ハピ
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何言ってんの?
ハピだって笑う時は笑うし。
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ハピ
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……もう、なんだかなー。
キミと話してると調子狂う。
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ハピ
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昔の話なんて、
別に誰にも話さないかなって思ってたけど。
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ハピ
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父さんも母さんも、元気かなー。
ってか、生きてるかな?