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ディミトリ
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………………。
なぜ、お前たちがこんなところにいる。
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アッシュ
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忘れてしまったんですか?
5年前のあの日、約束したじゃないですか。
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メルセデス
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みんなでまた集まりたいって言ったのは、
ディミトリじゃないの~。
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アネット
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あの時のことを覚えていたから、
殿下も、先生も、ここに来たんですよね?
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ギルベルト
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……殿下。私はあなたの消息を追い、
ようやくここに辿り着きました。
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ディミトリ
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殿下などと呼ぶな。俺は一度死んだ人間だ。
……もう、王子でも何でもない。
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ギルベルト
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こうして殿下は生きていらっしゃったでは
ありませんか。
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ギルベルト
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それにしても、なぜ……あの堅牢な
フェルディアの牢を、どうやって……?
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ギルベルト
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……そう、でしたか。なればこそ
その忠義に報いねばなりますまい、殿下。
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ギルベルト
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王領に続いて、ローベ家をはじめとした
王国西部の領主は帝国への臣従を表明……
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ギルベルト
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コルネリアを筆頭とする反逆者たちは、
王領をファーガス公国などと僭称し……
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ギルベルト
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フェルディアを本拠として、
今なお東部への侵略を続けているのです。
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ギルベルト
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20年以上も前から王家に仕えてきた、
女魔道士です。
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シルヴァン
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まあ、まだ王国の領主すべてが
帝国についたってわけじゃない。
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シルヴァン
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うちの家や、フェリクスんとこみたいに
しぶとく抵抗してる家もあるしな。
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ギルベルト
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今、我々が何よりも必要としているのは
兵でも、金や輜重でもございません。
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ギルベルト
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ファーガスの正統なる継承者が、
帝国を打倒し、王国を取り戻す――
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ギルベルト
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その大義名分が必要なのです。民を従え、
兵を奮わせるに足る、戦うための理由が。
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ディミトリ
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お前たちも、奴らとは
戦わねばならないと思っているんだな……。
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ディミトリ
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あの女を……帝国を許してはおけない、と。
皆殺しにしなければならない、と……。
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アネット
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み、皆殺し? えっと、別に、そこまで
過激なことは言ってない、かも……?
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ギルベルト
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……ベレト殿。
あなたには尋ねたいこともあります。
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ギルベルト
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ひとまず修道院に入り、
そこでゆっくりとお聞きしましょうか。