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エーデルガルト
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この件はヒューベルトに。
こちらの軍の運用はベルグリーズ伯に……
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エーデルガルト
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あら、
師……何か用?
軍議にはまだ時間があったと思うけれど。
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ヒューベルト
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フォドラの喉元に、パルミラ軍が。
それなりの規模という報告です。
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ヒューベルト
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はい。このフォドラと、東の大国パルミラの
境界に横たわる険峻な山脈は……
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ヒューベルト
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その山中に築かれた堅牢な城砦が、
“フォドラの首飾り”です。
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ヒューベルト
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元々は喉元を越える唯一の山道でしたが、
パルミラの侵略を防ぐため……
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ヒューベルト
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同盟諸侯や教団が協力して、
“首飾り”を築き上げたのですよ。
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エーデルガルト
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普段はゴネリル家が管理していて、危急の
時には周辺の諸侯が共同で守っていたの。
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エーデルガルト
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今回の襲来、ゴネリル領の兵だけで
防ぐのは厳しいということかしら?
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ヒューベルト
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勇将と名高いホルスト卿が急病だとかで、
戦況が芳しくないそうです。
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エーデルガルト
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ホルスト卿は一騎当千の将。それを欠いた
ゴネリル家の苦戦は理解できるわ。
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エーデルガルト
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同盟は崩壊したばかりで、周辺諸侯に
軍を招集させるわけにもいかないし……
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エーデルガルト
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その押さえとして置いてある帝国軍も
みだりに動かせるような状況じゃない。
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エーデルガルト
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私たちがこの地を本気で守ろうとしている。
それを示す良い機会と捉えるわ。
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ヒューベルト
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放置して被害が出るよりは、後の統治に
良い影響をもたらすのは確かでしょう。
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エーデルガルト
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ええ、準備が終わり次第、出発するわ。
パルミラ軍が喉元を過ぎる前に、ね。
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エーデルガルト
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それでも行かないなら、空いている者だけ
連れていくから、気にしないで。