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ユーリス
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収穫なし。奴ら、雇い主の名前も
吐かねえ……いや、知らねえみたいだった。
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ユーリス
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だが、雇い主の狙いが、このアビスにある
「何か」だってことだけははっきりしたな。
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バルタザール
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あー……そういや奴らの言動を思い返すと、
宝でも探してるみてえだったな。
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ハピ
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宝探し? 意味わかんないじゃん。
貧しい地下に何があるっていうんだか。
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リンハルト
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アルファルドさん、だっけ?
心当たりありそうな顔してますけど。
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アルファルド
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……いえ、一つ思い浮かんだものの、流石に
荒唐無稽だなと考え直していたのです。
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クロード
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おっと、荒唐無稽な推論ほど、
真実に一番近かったりするもんだ。
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ディミトリ
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どんな手掛かりでも構いません。行動の
指針を定めるためにも、是非、頼みます。
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アルファルド
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……では、笑わずに聞いていただけますか?
アビスには、ある伝承が残っているのです。
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アルファルド
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このアビスの更に下層“封印の谷”に、
“始原の宝杯”が眠っているという……。
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リンハルト
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宝杯……聞いたことないですね。
教団が所蔵していた遺物でしょうか?
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ユーリス
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へえ、初耳ですね。アビスの奥が、
谷に繋がっているってことですか。
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バルタザール
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どこかに繋がってても不思議はねえが、
辿り着ける気はしねえなあ……。
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アルファルド
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“宝杯の儀”という儀式について記された
古い文書を、偶然見つけましてね。
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アルファルド
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文書は一部だけで全容もわからず、
その信憑性は十全とは言えませんが……
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アルファルド
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“始原の宝杯”は、聖セイロスが作らせた
一種の神器だと書かれていました。
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アルファルド
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セイロスは宝杯を用い、4人の使徒と共に
“宝杯の儀”を執り行った、と。
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アルファルド
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どうやら、失われた命を呼び戻すための
儀式だったようです。
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リンハルト
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あ、4人の使徒なら覚えがあります。
記録がほとんど残ってない聖人ですよ。
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リンハルト
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四聖人と同時代を生き、彼らを支えたと
されてますが、名前も不確かで、えーと……
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アルファルド
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……セイロスは儀式を通じて失われた命を
この世に呼び戻そうとしたといいます。
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アルファルド
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ですが、儀式は失敗に終わり、四使徒は
宝杯が誰の手にも渡らぬよう封印したとか。
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コンスタンツェ
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……宝杯の話であれば、私、ずっと昔に
お父様から聞いたかもしれませんわ。
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コンスタンツェ
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教団の秘宝……死者さえ蘇らせるほどの
魔力を秘めた、伝説の杯……
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ディミトリ
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やはり、死者を蘇らせる……か。
……欲する者がいるのも、不思議ではない。
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エーデルガルト
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いずれにせよ、もう少し伝承についての
情報を集めたほうが良さそうね。
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アルファルド
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ええ、そう思います。私も修道院内で
心当たりを探ってみましょう。
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アルファルド
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……もっとも、今の修道院に望みの情報が
どれだけ残っているかは疑問ですが。
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コンスタンツェ
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感謝しますわ。それでは私たちも、
ここでできることをいたしましょう。