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アルファルド
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……いいえ、それは私が許しません。
君たちを危険な目に遭わせたくないんです。
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コンスタンツェ
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けれど理由を突き止めてしまえば、
危険を排除できるかもしれませんのよ!
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バルタザール
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ご存知でしょうが、地下には戦う術を
持たねえ連中がごまんといるんです。
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バルタザール
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また襲撃があれば、次はそいつらにも
手が及んじまうかも……。
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アルファルド
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……それは承知しています。ですが、今は
勝手な行動は控えてください。……約束を。
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アルファルド
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君たちは、もう十分に傷ついてきた。
これ以上危険な目に遭う必要はないんです。
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ヒルダ
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意外に頑固? コンスタンツェちゃんたちの
ことがよほど心配なんだろうね、あの人。
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コンスタンツェ
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ええ……心配はありがたいのですけれど、
やはり根本を解決しなくては何も……
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コンスタンツェ
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……ああ、貴方! ちょうどいいところに!
畑に翠雨とはこのことですわね!
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コンスタンツェ
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さあ、地下に潜りますわよ、貴方たち!
宝杯が私たちを待っていますわ!
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コンスタンツェ
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そう! 大修道院の更に奥深く!
宝杯が眠るという“封印の谷”へ!
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コンスタンツェ
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アルファルド様が仰っていたでしょう?
宝杯の眠る“封印の谷”を目指しますわよ!
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ハピ
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……コニーさ。
アルフさんの話、聞いてた?
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コンスタンツェ
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ええ! ですが……あの方だって、本当は
この問題を解決したいと思っているはず。
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コンスタンツェ
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私たちで“始原の宝杯”を探し出し、
教団に寄贈してしまいますのよ!
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コンスタンツェ
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敵の狙いが宝杯なら、それでアビスを襲う
理由はなくなるはずではなくって?
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クロード
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……よくわからんが、その宝杯ってのは
伝承によると封印されてるんだろ?
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クロード
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仮に見つかったとしても、封印が解けなきゃ
持ち帰れないんじゃないか?
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コンスタンツェ
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そ、それならそれで良いのですわ!
封印の無事が確認できるわけですし……。
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バルタザール
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だが、その谷とやらはどこにあるんだ。
そんなもん、聞いたことねえぞ?
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コンスタンツェ
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実は私、新たな隠し通路を発見したのです!
それも深く地下へと繋がっていそうな……
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コンスタンツェ
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私の卓抜した嗅覚によれば、間違いなく
“封印の谷”への道ですわよ!
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ユーリス
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よくわからねえが、いいんじゃねえの?
宝杯なんぞに興味はねえが……
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ユーリス
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そいつが見つかることで
この街が安全になるなら、俺はそれでいい。
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コンスタンツェ
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貴方たちも、暇を持て余しているでしょう?
当然、手伝ってくださるわよね?
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クロード
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まあまあ、これくらい付き合ってやっても
いいんじゃないか?
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クロード
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個人的には“始原の宝杯”にも
“封印の谷”にも興味がある。
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リンハルト
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そうですよねー。暇なので付き合えます。
エーデルガルトさんは渋い顔してますけど。
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リンハルト
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……ねえ、迷ってたりしませんよね、これ?
もう三日くらい歩いてる気分なんですけど。
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ハピ
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三日って、キミ……。
まだ半日も経ってないくらいじゃん。
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エーデルガルト
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でも確かに、これ以上の時間をかけるなら、
水や食料にも懸念が出てくるわね。
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クロード
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そうだな。もう少しだけ粘って
駄目なら引き返したほうがいいな。
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ディミトリ
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……しかしコンスタンツェ、お前、
妙に宝杯にこだわっていないか?
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コンスタンツェ
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あ、あら……な、何の話でしょう?
私に他意などございませんわよ、ほほほ。
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ユーリス
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功を立てて教団に認められたいんだろ。
取り潰された実家を立て直すためだとさ。
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コンスタンツェ
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な、なななぜそれを知っているのかしら?
貴方まさか私の身辺を勝手に探りましたの?
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ユーリス
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口癖みてえに言ってるじゃねえか、お前。
私の夢はヌーヴェル家の復興ですわ、って。
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リンハルト
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あ、やっぱりコンスタンツェさんって、
ヌーヴェル家の元令嬢なんですね。
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リンハルト
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つい数年前まで、帝国の西部にあった
歴史ある子爵家ですよ。
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リンハルト
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まあ、そうですね。つい数年前まで帝国の
西部にあった子爵家ですよ。
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エーデルガルト
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ヌーヴェル家は、5年前に爵位を失ったの。
戦役の責任を取ってね。
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エーデルガルト
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私にできるのは、何もできなかった父に
代わってこの頭を下げることだけよ。
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コンスタンツェ
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爵位を取り戻し、ヌーヴェル家を再興させ、
かつての栄華を再び……!
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コンスタンツェ
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アビスで日々を魔道の研究に費やすのも、
すべてはお家再興のためなのですわ。
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ハピ
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そーやって頑張った結果、
地下生活を余儀なくされちゃうなんてね。
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ハピ
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近道遠回りっていうか、
星の巡り合わせが悪いっていうか……。
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コンスタンツェ
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なっ、何のことを言っているのかしら!
貴方に、あの「私」を見せたつもりは……
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バルタザール
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おっと、帰らなくて良かったな。
いよいよ谷底みたいだぜ。