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ユーリス
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おい……どうしたんだ、コンスタンツェ。
研究のし過ぎでとうとうおかしくなったか?
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コンスタンツェ
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おーっほっほ! 今ばかりは貴方の暴言も、
まーーったく気になりませんわね!
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コンスタンツェ
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先日、教団から私に依頼があったのですわ。
騎士団と共にゲルズ家へ赴くようにと……。
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コンスタンツェ
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かつて、ダグザ・ブリギット戦役で、
ヌーヴェルとゲルズは肩を並べて戦った。
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コンスタンツェ
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だというのに片や取り潰しの憂き目に遭い、
片や外務卿の座に収まったまま。
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コンスタンツェ
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機会があれば、ゲルズ公に悪態の一つでも
ついてやりたいと思っていましたのよ!
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ユーリス
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で、その機会が回ってきて嬉しいってか。
……にしても教団がゲルズ家に用、ねえ。
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ユーリス
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外務卿ってのは、要するに他国や諸地域との
渉外を取り仕切ってる奴のことだな。
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コンスタンツェ
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教団は、そのゲルズ家が保有しているという
英雄の遺産を接収したいようなのです。
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コンスタンツェ
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そこで、ゲルズ公の知己である私が、
交渉の大任を拝したのですわ!
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ユーリス
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……遺産ってのは、大昔に教団から
十傑の末裔に返還されたものなんだろ?
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ユーリス
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ゲルズ家は十傑の血を引いてねえよな。
現当主は紋章を持ってるって話さえねえ。
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ユーリス
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そんな家が遺産を抱え込んでるってのは、
なんとも不思議な話だよなあ。
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コンスタンツェ
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あの方はダグザ・ブリギット戦役に乗じて、
遺産を入手したという噂がありましたわ。
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コンスタンツェ
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教団も、遺産の保有が判明してからは、
引き渡すよう要請していたみたいですのよ。
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ユーリス
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その遺産、たぶん元々は異国の地に伝わる
秘宝みたいな扱いをされてたんだと思う。
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ユーリス
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それを戦後、ゲルズ家が講和を主導する際に
献上させたとかじゃねえかな。
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ユーリス
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まあ、そもそもどうして異国の地に
英雄の遺産が眠ってるんだって話だが……。
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ユーリス
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……いや、俺もゲルズ家が手に入れた
遺産の話を、小耳に挟んだことがあってね。
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ユーリス
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気にかかって、前に少し調べたんだ。
今のは、そこからの推測に過ぎねえよ。
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ユーリス
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……で、コンスタンツェ。お前がゲルズ家に
行くなら、俺も同行させてくれねえか?
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ユーリス
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いいや、ゲルズ家にある遺産ってのを
この目で一度拝んでみたいだけさ。
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コンスタンツェ
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私に止める権限はありませんけれど……、
それなら先生もついてきてくださらない?
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コンスタンツェ
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この男が何を企んでいるかわかりませんし、
人手は多いほうがいいですわ。
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コンスタンツェ
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おーっほっほ! 頼もしいですわね。
では私、さっそく支度してまいりますわ。
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コンスタンツェ
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公爵のあの渋い顔を、更に渋めて
差し上げますわよ! おーっほっほっほ!
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ユーリス
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……交渉役にあいつを選んだ教団の目が
節穴でないことを祈るばかりだよ。
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ユーリス
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ま、随分と急な話だったからなあ……。
気が変わったら、また声をかけてくれよ。