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カトリーヌ
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アッシュ、どうした。
そんなところで突っ立って。
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アッシュ
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……僕が何をしたところで、
義兄さんもロナート様も帰ってはこない。
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アッシュ
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あなたは信頼できる仲間で、
尊敬できる騎士で……でも……
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カトリーヌ
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……ったく、おい。くすぶってるくらいなら
アタシに一発ぶちかましてみな。
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カトリーヌ
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何腑抜けた顔してるんだよ。アタシを
ぶっ飛ばしてみろって言ってるんだ。
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カトリーヌ
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死んだ奴らが報われるかどうかは別問題さ。
仇討ちってのはな、けじめなんだよ。
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カトリーヌ
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アンタはどうしたいんだ、アッシュ。
一生下を向いて迷ったまま生き続けんのか?
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アッシュ
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僕には……
何が正しいのか、わかりません……。
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カトリーヌ
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……馬鹿野郎。
何が正しいかなんて、自分で決めるこった。
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カトリーヌ
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アタシにとって正しいのはレア様だ。だから
レア様を傷つけようとする奴は許さない。
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アッシュ
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……たとえそれが、大事な友達でも?
迷いなく、殺せたって言うんですか……?
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カトリーヌ
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そんなわけないだろ。
今だって、あの日のことはよく思い出す。
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カトリーヌ
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引き立てられていくあいつの背中を
アタシはつっ立って見てるだけだった。
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カトリーヌ
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……胸の中で、自分に言い聞かせてたよ。
「自分は正しいことをした」ってな。
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カトリーヌ
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そうしてなきゃ、立ってられなかった。
叫び出しちまいそうだった。
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カトリーヌ
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今も、アタシは自分に言い聞かせてる。
そして、これからもそうして生きていく。
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カトリーヌ
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だってそうだろ。今更アタシが後悔したら、
それこそあいつは無駄死にじゃないか。
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カトリーヌ
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いつまでも迷ってちゃ、弱いままさ。
腹をくくれ。アンタはアタシをどうしたい?