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ベレト, アネット enter the scene
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アネット
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ご、ごめんなさいっ、先生。 訓練に寝坊しちゃうなんて……。
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アネット
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みんなにも、先生にも迷惑をかけて……。
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アネット
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課題に取り組む日だったら、こんなことじゃ 済みませんでしたよね……。
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アネット
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本当の戦いだったら、こんなことじゃ 済みませんでしたよね……。
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アネット
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本当に、ごめんなさい。 戦術の勉強に熱中しちゃって、つい……。
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アネット
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はあ……実を言うとあたし、 昔からいつもこんな感じで。
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アネット
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あたし、士官学校に入る前は、 王都の魔道学院で勉強してたんです。
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アネット
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その頃から、 試験の前に何日も徹夜するとか、ざらで。
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アネット
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……徹夜してる最中は、 全然苦痛じゃないのが厄介なんですよね。
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アネット
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先生、確か前に言いましたよね。 あたし、新しいことを覚えるのが好きって。
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アネット
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最初にそう感じたのは、 あたしがまだ、4つか5つの頃です。
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アネット
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初めて魔法を使ったあたしを見て、 父さんがすっごく喜んじゃって……
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アネット
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その時、何でかあたしまで嬉しくって…… もっと頑張りたいな、って思ったんです。
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アネット
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……最初は、そうだったんです、けど。
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けど?
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アネット
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あたしが13歳の時、 父さんは家を出ていっちゃって……。
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アネット
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敬虔な信者だった父さんが出ていくとしたら 大修道院かもしれない……って思って。
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アネット
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ガルグ=マクの士官学校に入るために、 まずは王都の魔道学院に行って……
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アネット
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勉強して、勉強して、魔法の練習をして…… やっと士官学校への推薦をもらって……。
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アネット
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必死で頑張るうちに、休み方が よく……わからなくなっちゃって……。
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アネット
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……もしかしてあたし、その頃から、 ちょっと空回ってたのかもしれません。
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アネット
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……そうですよね。今回みたいに、 みんなの足を引っ張ったら元も子もないし。
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アネット
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そ、そんなことはないですよっ! あたしなんか、まだまだで……。
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アネット
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でも、あたしが無理したせいで、みんなの 足を引っ張ったら本末転倒ですよね。
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アネット
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……よし。先生、あたし決めました。 あたし、頑張らないように頑張ります!
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アネット
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はいっ! 先生がそう言ってくれたら、 あたし、頑張れる気がします。
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アネット
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あ、あはは……す、すみません。 無茶は控えます、って言いたかったんです。
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アネット
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先生、あたしが頑張り過ぎてたら、 止めてくださいね。