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アネット
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きゃーーーーっ!
ごめん、ごめんなさーい!!
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アネット
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はあ、はあ……りょ、料理当番の日だったの
すっかり忘れててー……!
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アネット
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……あれ? もしかしてドゥドゥー、
先にお料理の準備しておいてくれてた?
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アネット
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あれ……? なら、あたしは……
あっ……もしかして、日にち間違えた……?
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アネット
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あっ……あははは、ごめん……。
あたし、うっかりしてた……。
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ドゥドゥー
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……なぜ笑う、アネット。
冗談を言ったつもりはないが。
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アネット
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あのね、知ってるかもしれないけれど、
あたしの伯父さんってすっごく厳しいの。
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アネット
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あのね……あたしの伯父さんって、
すっごく厳しい人なの。
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アネット
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料理も勉強も、掃除も洗濯も、一人で何でも
完璧にやりなさいって、いつも言ってた。
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アネット
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……そうじゃないと、騎士の娘なんて
紋章目当ての貴族に買われて終わりだって。
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アネット
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失敗するたび、すごい剣幕で怒られて……。
溜息をつかれて、失望されて。
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アネット
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あたしを大切に思ってくれてるのは
わかるんだけど……ちょっと、怖かったな。
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アネット
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だけど、ドゥドゥーは全然怒らなくって、
それでもいい、って手を貸してくれた。
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アネット
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あたし、それが本当に嬉しかったんだ。
……ありがとう。
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アネット
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何だかドゥドゥーって、
あたしの父さんに似てるかも。
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アネット
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普段は怖い顔なんだけど、本当は
すっごく優しいところとか、そっくり!
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アネット
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……あっ、そうだ!
折角だし、良かったら何か手伝わせてよ。
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アネット
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ねえ、今日は何を作るの?
あたしで役に立てればいいんだけど。
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アネット
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その……やっぱりあたし、まだまだ
間抜けだし……邪魔になっちゃうかな?
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ドゥドゥー
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……ただ、おれの料理を食ったお前の
笑った顔が見たかっただけだ。
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アネット
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……えへへ、それじゃやっぱり、今日は
食事の時間を楽しみに、待ってようかな!