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ハンネマン
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あれはギルベルト君か。やれやれ。
折角の休日に鍛錬とは、相変わらずだな。
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ハンネマン
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誰も見てなどいないのに、生真面目な……
せめて我輩が見ていてやるとするか……
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ハンネマン
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おや、気づいていたのか。いやなに、
後学のために見学させてもらっていたのだ。
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ハンネマン
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邪魔をしてしまったのなら謝ろう。
すまなかった。
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ギルベルト
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……ですが、私の鍛錬を見たところで、
特に面白くもないと思うのですが。
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ハンネマン
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いやいや、そんなことはない。
なかなかどうして、これが結構面白いのだ。
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ハンネマン
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ギルベルト君の動きは格別に無駄がなく、
理に適っている。実学的と言っていい。
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ハンネマン
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見ていて実に気持ちの良いものでね。
つい、見入ってしまったというわけなのだ。
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ハンネマン
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これで、表情も溌剌としていれば、
申し分ないのだが……いささか、硬いな。
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ギルベルト
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……鍛錬とは苦しいもの。
表情の硬さはご容赦願えませんか。
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ハンネマン
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鍛錬の苦しさは承知しているが。君の場合、
まるで自らを罰しているような顔だ。
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ギルベルト
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……申し訳ありません。
こういう性分なものでして。
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ハンネマン
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いや、こちらこそ余計なことを言って
すまないとは思うのだが……。
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ハンネマン
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君はいささか自分に厳しすぎるようだ。
もう少し、楽に生きてもよいのではないか?
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ハンネマン
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例えば、自らの夢のために情熱を燃やす……
そんな生き方もあるはずだ。
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ギルベルト
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……ご助言、感謝します。ですが私は、
あなたのようには生きられません。
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ギルベルト
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そのような生き方は……
許されてはおりませんので。
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ハンネマン
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許されていない、か。やれやれ。
許していないのは君自身だと思うのだがね。