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フェルディナント
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おおう!? ……ヒューベルトか。
気配を消して話しかけないでくれたまえ。
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ヒューベルト
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くくく……良からぬことを企んでいるから、
私に気づけないのではないですか?
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ヒューベルト
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いくらでも他にすることがあるというのに、
貴族の中の貴族が聞いて呆れますよ。
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フェルディナント
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口を開けばいつも「エーデルガルト様」。
君には主体性というものがないのか?
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フェルディナント
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ただ主に尻尾を振り、主に異を唱えず、
主の後をついて回り、主に心を砕くばかり。
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ヒューベルト
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ほう……ただのたわ言も貴殿が口にすると、
いつもの何倍も耳障りになりますな。
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ヒューベルト
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何度も言いますが、我が主は皇女殿下で、
貴殿は宰相の子息に過ぎない。
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ヒューベルト
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何度も言いますが、我が主は皇帝陛下で、
貴殿はただの臣下に過ぎない。
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フェルディナント
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わかっているとも。しかし、上の者を諫め、
道を正さんとするのは、下の者の務めだ!
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ヒューベルト
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ふっ、貴殿の舌は、まるで水車のように
ぺらぺらと回りますな。
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ヒューベルト
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そしてただ上から下へ流れていく。
上っ面の権化のような男ですよ。
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ヒューベルト
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これ以上の話は無意味だ、
私は引き上げさせてもらいましょう。