link
アネット
volume_up
……シルヴァン、ちょうどいいところに!
あなたに言いたいことがあったの!
link
シルヴァン
volume_up
い、いきなり何だよアネット。
俺、何か悪いことしたっけ……?
link
シルヴァン
volume_up
……心当たりがありすぎてわからないな。
女の子関係の話か、朝帰りの話か……。
link
アネット
volume_up
そういうのはあたしが注意しなくても、
他の人が注意してくれるだろうから。
link
アネット
volume_up
あたしが言いたいのは、
戦いの最中の、あなたの振る舞いのこと!
link
アネット
volume_up
あなたっていつも、あたしにいいところを
譲ってばっかりっていうか……。
link
アネット
volume_up
何だかあたしの前では、出来が悪いふりを
してるように見えるっていうか!
link
シルヴァン
volume_up
なに、野郎は裏方に徹するってだけさ。
女の子に花を持たせるのは当然のことだろ?
link
アネット
volume_up
そんな……もしかしてシルヴァン、いつか
あたしが言ったこと、ずっと気にしてる?
link
アネット
volume_up
努力しなくても出来が良いから、とか。
そういうのってずるいー、とか。
link
シルヴァン
volume_up
そりゃ、気にはしたさ。仲良くなれたのに
嫌われちまったら、悲しいからなあ。
link
シルヴァン
volume_up
けどな、アネット。
これだけは本当のことだ、覚えといてくれ。
link
シルヴァン
volume_up
多少物覚えが良かったところで、俺みたいに
努力が嫌いな奴は、そのうち落ちぶれる。
link
シルヴァン
volume_up
だから俺は、君みたいな人を、
心の底から尊敬して……
link
アネット
volume_up
ねえ、そういう台詞! やっぱり
シルヴァンらしくなくて、気持ち悪いよ!
link
アネット
volume_up
今のシルヴァンには、
何で勝っても全っ然嬉しくない。
link
アネット
volume_up
あたしは、正面からぶつかって勝ちたいの!
だから活躍を譲るとか、ほんとに迷惑。
link
シルヴァン
volume_up
昔からさ、あんまり得意じゃないんだよ。
凄い、とか、ずるい、とか言われるのはさ。
link
シルヴァン
volume_up
だって、そういう目で見られるのって
疲れちまうだろ。
link
シルヴァン
volume_up
期待は重いし、嫉妬は息苦しいし。
頭の軽い男でいるほうがずっと楽なのさ。
link
シルヴァン
volume_up
……なんつって。
ま、俺は元々頭の軽い男なんですけどね!
link
アネット
volume_up
……正直、シルヴァンの気持ちは、
あたしにはよくわからないけれど。
link
アネット
volume_up
あたしは、訳もなく出来が良い、
そんなシルヴァンのままでいてほしいよ。
link
アネット
volume_up
そうじゃなくっちゃ、
まるで張り合いがないんだもの!
link
シルヴァン
volume_up
……ああ、まったく。
運命ってのは、本当に残酷なもんだなあ。
link
シルヴァン
volume_up
あと10年早く……ガキの頃に、
君に会えていたらと思わずにはいられない。
link
シルヴァン
volume_up
……ということでアネット。君とはもっと、
互いのことを語り合うために、お茶でも……
link
アネット
volume_up
あ、それはまた今度暇な時にねー。
あたし、この後も魔法の練習があるから。
link
シルヴァン
volume_up
お、おう……。
……今度な! 約束だぞ、アネット!