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エーデルガルト
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それで何かの折に修道院を訪ねた時に、
昔を懐かしんでこっそり女神の塔に……。
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エーデルガルト
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二人はすぐに惹かれ合ったと言っていたわ。
互いに初恋だったと……。
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エーデルガルト
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もちろん、当時すでに皇帝だった父には
政略結婚で迎えた正妃がいたし……
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エーデルガルト
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結局、母も後宮の一員となったけれど、
二人の間には愛があったと私は信じている。
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エーデルガルト
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私が物心ついた頃には、
母はすでに帝都を追放されていたから……。
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エーデルガルト
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……なぜだか貴方には、私のことを
もっと知ってもらいたいと思ってしまう。
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エーデルガルト
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貴方には、私のことを知ってほしいと思う。
だから特別に教えてあげるけれど……
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エーデルガルト
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その、名前も知らない人なの。
ずっと前に、王国で出会った貴族の子よ。
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エーデルガルト
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師には、そういう想い出はないの?
それこそ初恋の相手とか……。
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エーデルガルト
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そう……本当に特になさそうね。
顔色一つ変えないなんて、つまらないわ。
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エーデルガルト
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……今日のところは話も終わりにして、
舞踏会へ戻りましょ、
師。
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エーデルガルト
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貴方と踊りたい、話したい、と思う生徒が
たくさん待っているのだから。