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イングリット enters the scene
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イングリット
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お父様もしつこいわね……! こんな手紙ばかり送ってきて……
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イングリット
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お父様もしつこいわね……! こんな手紙ばかり送ってきて……
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イングリット
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……この手紙も、 もう来ないと思うと寂しいものね。
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ベレト enters the scene
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イングリット
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……ああ、先生! 申し訳ありません、気づきませんでした。
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捨てていたのは手紙……?
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イングリット
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……あ、ええと。 これは、その……そうですね。
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イングリット
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……父からの、手紙です。
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イングリット
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……はい。 けれど、私には不要ですから。
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イングリット
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それに、たいした内容も 書いてありませんし、ね。
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イングリット
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読みたいですか、先生? ……読みたいと言うのなら、どうぞ。
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我が娘、イングリット……
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元気でやっているだろうか。 周囲に迷惑などかけてはいないか。
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私のほうは順調だ。子爵令息との縁談も、 そろそろまとまるだろう。
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だが、ガルグ=マク大修道院には より条件の良い相手が数多く……
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……我が家の存続は、 お前の結婚に懸かっている。
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お前は我々の希望なのだ。 それを決して忘れぬように。
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イングリット
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はい。 ……士官学校時代に届いた手紙ですが。
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イングリット
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はい。 ……笑いの種くらいにはなったでしょうか。
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イングリット
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以前、先生には少しお話ししましたね。 私の家は裕福ではなかった、と。
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イングリット
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私の実家……ガラテア家は、同盟領の ダフネル家から分裂して生まれた家です。
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イングリット
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新参ながら王家よりご恩を賜り、 他の名家に劣らぬ待遇を得ましたが……
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イングリット
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領地は貧しく、不作続き。いつしか血も 薄まり、父にも兄弟にも紋章は現れず……
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イングリット
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だからこそ紋章を……家を継ぐ資格を持つ 私は、父から「希望」と呼ばれていました。
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イングリット
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紋章を欲する貴族は多い。大貴族との婚姻で 援助が得られれば、財政も楽になる……
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イングリット
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……ありがとうございます、先生。 その言葉だけで、私は救われます。
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イングリット
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……けれど父も、私が憎くてそんなことを 言っているわけではないのでしょう。
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イングリット
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……けれど父も、私が憎くてそんなことを 言っているわけではないのでしょう。
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イングリット
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……けれど父も、私が憎くてそんなことを 言っていたわけではないのでしょう。
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イングリット
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それがわかるからこそ、私は……
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イングリット
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……すみません、先生。 今日はこれで、失礼します。