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フレン
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わたくしね、実は……
眠るのが怖いんですの。
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フレン
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目を閉じるたび、想像をしてしまいますの。
このままずっと眠ってしまうのでは、と。
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フレン
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何年も、何十年も、
目を覚ますことができずに眠り続けて……
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フレン
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次に目を開けた時には、
誰もいなくなっているんじゃないかと……。
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フレン
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そんなことばかり考えてしまうせいで、
少しだけ、眠るのが怖いんですの。
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ディミトリ
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……約束する。俺は、何十年経とうと、
絶対にお前のことを忘れはしない。
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フレン
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ありがとうございます。けれど、
わたくしにはわかるのです。いつかは……
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フレン
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伝えたいこと、ですの?
何かしら。
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ディミトリ
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先日、お前が作った料理……
あれは、舌が痺れるほど甘かったな。
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ディミトリ
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まあ……味がわかったのはその一口だけで、
俺の気のせいだったのかもしれない。
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ディミトリ
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だが、それでも……
……それでも、俺は嬉しかった。
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ディミトリ
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そういう瞬間を、思い出して笑顔になる
幸せな思い出……と言うのだろう、フレン。
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ディミトリ
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それに、俺たちは共に戦ってきた仲間だ。
皆もきっと、同じように言うと思う。
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フレン
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あなた、鈍感だとか、女心がわからない、
とか、言われませんこと?
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フレン
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……ふふ。ま、よろしくてよ。
そこがあなたの良いところですもの。
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フレン
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ディミトリさんが隣にいてくださるのなら、
わたくしも安心して眠れますわね……。
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フレン
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……いつか……美味しいって……むにゃ。