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フェルディナント
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いや……実はずっと詫びたいと思っていた。
出過ぎた真似をしてすまない、と。
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マリアンヌ
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……いいんです。フェルディナントさんは、
何も悪くありませんから……。
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フェルディナント
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もし私が悪くないと言うのであれば、
どうか、あと一言、聞いてくれないか?
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フェルディナント
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君は己の出自を呪い、現状を受け入れずに
絶望し、悲観的になっているように見える。
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フェルディナント
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君がそのような考えに囚われている限り、
何も変えられはしないと私は思う。
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マリアンヌ
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あなたなら……
どんな境遇でも、受け入れられると?
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フェルディナント
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今の私を見たまえ。領地も財産も地位も
すべて失ったが……私は受け入れている。
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フェルディナント
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ふっ、どうしても何も、人は何かを
成し遂げるために生まれてくるものだろう?
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フェルディナント
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どんな境遇であれ、何かを成し遂げれば、
そこに自分が存在する意味が生じる。
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フェルディナント
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私は思うのだ。誰しもに成せることはある。
それが貴族でも、平民でも、賊であっても。
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マリアンヌ
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……そう、ですか。
成し遂げるために、人は生まれる……。
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マリアンヌ
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……あなたはこんな私でも、何かを
成し遂げるために生まれたと思いますか?
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マリアンヌ
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……少し、考えてみようと思います。
あなたの言葉を胸に刻んで……。