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マリアンヌ
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は、ハンネマン先生……。
お呼び、でしょうか……?
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ハンネマン
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マリアンヌ君、待っていたよ。
散らかっているが、そこに掛けたまえ。
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ハンネマン
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我輩は考えていた。君の父君が、何故、
君の紋章を隠したがっているのか……
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ハンネマン
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そして、一つの結論が導き出された。
……聞きたいかね?
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ハンネマン
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そうか、ならば言うまい。
無論、誰に漏らすつもりもない。
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ハンネマン
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我輩の出した結論が真実だとすれば、君や
君の父君が、隠したがるのも当然だからな。
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ハンネマン
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だが……君がその才能を不要と断じるのは、
大変な誤りであると指摘しておきたくてね。
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ハンネマン
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紋章は人を選ぶからだ。紋章を使いこなせぬ
者には、そもそも発現しない。
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ハンネマン
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つまり君は、紋章を使いこなす力がある
存在なのだよ、マリアンヌ君。
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マリアンヌ
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……私は、紋章を使いこなしたいなんて、
少しも思っていません。
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ハンネマン
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いいか、マリアンヌ君。
どんな紋章であれ、それは君の力になる。
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マリアンヌ
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ですが……私や私の親は、生まれた時から、
この紋章に悩まされてきたんです。
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ハンネマン
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……そういえば、君は養女だそうだな。
君のご両親のどちらかが、同じ紋章を?
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ハンネマン
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ならば尚更、君が持つ紋章は、
実の父君の子であるという確かな証。
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ハンネマン
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それを隠すということは、実の父君の
存在すら否定することにはならんかね?
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ハンネマン
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君に紋章を公表しろと言うのではない。
そんな必要もない。
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ハンネマン
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ただ、自身が紋章持ちであるという事実を、
君に受け入れてもらいたいのだよ。
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ハンネマン
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あえて、もう一度言おう。君は君の紋章を
使いこなす力を持っている。そして……
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ハンネマン
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どんな紋章であれ、それは君の力になる。
どんな紋章であれ、だ。
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ハンネマン
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マリアンヌ君。紋章をいかに使うか、
決めるのは誰でもない、君自身なのだよ。