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ドロテア
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先生!?
いえ、何でもないですから……。
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ドロテア
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あの……ちょっとお話しません?
人のいないところで……。
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ドロテア
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……もう率直に言っちゃいますね。
私、先生のこと苦手なの。
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ドロテア
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貴方/貴女は指導者として見守ってるつもりかも
しれないけど……
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ドロテア
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何だか意味ありげな視線が、
私の心を見透かしてくるようで……。
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ドロテア
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謝らないで。先生に悪気がないのも、
私が自意識過剰なのも、わかってるから。
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ドロテア
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いいの。先生にその気がないのも、
私が自意識過剰なのも、わかってるわ。
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ドロテア
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私はね……何も持ってないんです。
領地も、家柄も、財産も、知恵も、武芸も。
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ドロテア
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だから歌姫としての人気に縋って、
舞台を降りても演じ続けてる。
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ドロテア
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先生の視線は、そんな私に、演じてるのは
お見通しだぞ……って訴えてるみたいで。
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ドロテア
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それが、私が貴方/貴女を苦手に感じる理由。
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ドロテア
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……ね、代わりに何か先生の弱みを
見せてくれません?
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ドロテア
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弱みを握っちゃえば、苦手に感じることも
なくなる気がしないかしら?
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ドロテア
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先生、本当?
弱みのない人なんていないはずよ。
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ドロテア
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それを握れば、苦手に感じることも
なくなる気がするのよねえ。
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ドロテア
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先生って、浮いた話が一つもないわよね。
女の影がないというか……。
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ドロテア
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きっと、女慣れしてませんよねえ?
だからこうやって……ほら………………。
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ドロテア
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ふふ……先生の弱いところはどこかしら。
耳? 首筋? 脇? それとも……
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ドロテア
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今度、私を見透かすような目をしたら、
弱いところを徹底的に………………。
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ドロテア
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……先生? どうしたらそんなふうに
無反応でいられるんですか?
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ドロテア
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人の血が通っているのかしら?
私、自信なくしちゃったわ……。
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ドロテア
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いいんです。こんなことで先生の弱みを
握れるなんて思ってませんから。
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ドロテア
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でもそれと私の自信とは、
別の問題なのよね……。
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ドロテア
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それにしても、私の責めを耐え切るなんて、
先生はすごいですねえ。
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ドロテア
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そんな冗談……え!?
……本当に動いてない?
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ドロテア
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なーんて、そんなのに引っかかったり
しませんよー。何か仕掛けがあるんでしょ?