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ローレンツ
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僕も忙しい身でね、気軽に呼び出されると
困るんだが……。
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ローレンツ
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やれやれ……先生は、まだそんな苦情に
耳を貸しているのか。
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ローレンツ
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言っただろう、これは何者かの陰謀だ。
この僕が誰かに迷惑をかけることなど……
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ローレンツ
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いや、待ちたまえ。待ってくれたまえ。
先生は騙されているのだ。
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ローレンツ
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もしくは、苦情を申し立てている者が、
何者かに何事かを吹き込まれてだな……
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ローレンツ
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聞いてくれ、先生。僕は何も、好き好んで
女性を口説いているのではない。
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ローレンツ
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あくまで、グロスタール家の嫡子としての
責務を果たさんがためなのだ。
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ローレンツ
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嫡子として家の発展に寄与するためには、
優れた女性を妻に迎える必要がある。
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ローレンツ
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家柄、容姿、品位、見識……条件は厳しく、
相手を見つけるまでの道のりは険しいのだ。
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ローレンツ
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原則としては、そうだ。そんな僕の考えを
批判する者がいることも承知しているが。
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ローレンツ
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しかし、婚姻とは個人と個人以上に、
家と家とが結ばれるということなのだ。
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ローレンツ
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力を持たぬ平民の家と結ばれたとて、
グロスタール家に利するところは少ない。
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ローレンツ
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外交的優位に立つには、外交的な影響力を
持つ家と結びつく必要がある。そして……
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ローレンツ
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当家の発展は、領民の安寧のみならず、
いずれ同盟の繁栄にも寄与するだろう。
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ローレンツ
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そう、この僕の双肩には、
同盟の未来が懸かっているのだ!
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ローレンツ
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当家の発展は、領民の安寧のみならず、
いずれフォドラの繁栄にも寄与するだろう。
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ローレンツ
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そう、この僕の双肩には、
フォドラの未来が懸かっているのだ!
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ローレンツ
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偉くなどない。
これは、貴族に生まれた者の責務なのだ。
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ローレンツ
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大変などと言ってはいられん。
これは、貴族に生まれた者の責務なのだ。
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ローレンツ
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……とはいえ、ほとぼりが冷めるまでは
僕も誤解を生む行動は控えよう。