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ハンネマン
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おや、エーデルガルト君。
この部屋に入るのは初めてではないかね。
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ハンネマン
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違いない。しかし、こうして
来てくれたということは……
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ハンネマン
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我輩もそれだけ信用されたと思って
良いのだろうね?
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エーデルガルト
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私たちは教団の歪んだ支配を正し、
フォドラを統一するために戦っています。
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エーデルガルト
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でも、その先にある統治の姿も、
薄々はわかっているのではありませんか?
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ハンネマン
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紋章の力より人々を解放する……
それは即ち、貴族制度の打破に繋がる。
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エーデルガルト
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ええ。今の貴族を貴族たらしめているのは、
紋章をその血脈に繋いでいるという事実。
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エーデルガルト
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紋章を持つ者が持たない者の上に立つという
構造を徹底的に破壊すれば、貴族は消える。
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ハンネマン
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構わないのではないかね。
我輩もすでに貴族ではない。
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エーデルガルト
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私が紋章の価値をなくし、消せるなら
この世から消してしまいたいと……
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ハンネマン
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なるほど……君が何を疑問視しているのか、
腑に落ちたよ。
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ハンネマン
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君の野望は、我が夢を壊すと。
そう考えているのだね、君は。
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ハンネマン
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それは無用な心配だ、エーデルガルト君。
我輩は君の思想に強く共感している。
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ハンネマン
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だが、同時にこうも思っている。
そう簡単には紋章の影響は消えない。
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ハンネマン
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だからこそ我輩は、紋章の研究を続け……
そのすべてを解明せんとしているのだよ。