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カトリーヌ
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何だい、改まって呼び出しなんて。
愛の告白って雰囲気じゃあないが。
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ギルベルト
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あなたの家族、友人……多くの者が
いまだあなたを信じて待っているはずです。
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ギルベルト
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ロナート卿が亡くなった今、あなたについて
騒ぎ立てる人もいないでしょう。
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カトリーヌ
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そうだね……
家族や友に未練がないといえば嘘になる。
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カトリーヌ
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けど、戻るつもりはないよ。
あの頃のアタシは、もういないんだ。
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カトリーヌ
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貴族としていろんなもんに縛られて
生きるのは、性に合わないし……
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カトリーヌ
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セイロス騎士として、“雷霆”を
振るってるほうがアタシらしいよ。
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カトリーヌ
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5年前、アンタはセイロス騎士団を
抜ける道を選んだけど……
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カトリーヌ
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その様子じゃ、
自分の選択に後悔はないってことかね。
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ギルベルト
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カトリーヌ殿を見ているうち、
気づかされた、とでも言いましょうか。
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ギルベルト
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故国を捨ててなお、己の使命を果たすべく
剣を振るって戦うあなたの姿に……
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ギルベルト
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昔を思い出したのです。
私が、王の騎士となった日のことを。
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カトリーヌ
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ははっ、使命か。
そんなたいそうなもんじゃないよ。
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ギルベルト
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……私も、あなたと同じなのです。
王より剣を賜った日、心の底から思った。
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ギルベルト
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この方を守り、この方のために戦うことが、
私にとって代えがたい幸せである、と。
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ギルベルト
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……国、家族、守るものが増えてゆくうち
いつしか私は見失っていたのでしょうね。
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ギルベルト
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私は祈るために騎士となったのではない……
守り、戦うために、騎士となったのです。
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カトリーヌ
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なら、こんなとこでくっちゃべってる
暇はないんじゃないのかい?
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ギルベルト
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……ええ。つまらぬ話はここまでにして、
訓練の相手をお願いしましょう。
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カトリーヌ
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今のアンタ、
昔よりもずっとマシな顔をしてるよ。