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ヒルダ
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はあー、もうやってらんない。
何であたしが書庫の整理なんて……
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ヒルダ
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こういう時に頼めそうな人はいないし、
怠けるとうるさく言う人がいるし……
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ヒルダ
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……ここなら、誰もいないわよね。
ちょっと休憩……
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ヒルダ
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レオニーちゃんか。
飽きずによくやるわねー。
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ヒルダ
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こんなところに落っことしといたら、
ゴミかと思っちゃうじゃない。
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レオニー
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置いておいたんだ。汗で汚れるから。
いつもは首にぶら下げてるんだけど。
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ヒルダ
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地面に転がってる物は落ちてるっていうの!
汚したくないなら部屋に置いときなさいよ。
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レオニー
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お守りなんだよ。
持ち歩かないと意味がないだろ。
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ヒルダ
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頑なねえ。
……それにしても、年季の入ったお守り。
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ヒルダ
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ふうん。大切なら洗うとかすれば……。
あ、木製だから難しいか。
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ヒルダ
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樹脂で塗装したりすれば、
綺麗に保存できるわよ?
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ヒルダ
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ついでに、可愛く装飾も付けようよ!
女の子は綺麗な物を身に着けなくちゃ!
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レオニー
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折角、師匠が作ってくれたんだ。
そのまんまがいいんだよ。
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ヒルダ
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ふーん? まあ、レオニーちゃんがいいなら
別にそれでいいけどさー。
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ヒルダ
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あたしなら、年季の入ったお守りより、
綺麗な首飾りのほうがいいなー。
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レオニー
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……あんたはそうだろうよ。
「女の子」であるあんたは。
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レオニー
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師匠はわたしを人間として指導してくれた。
人間として大切なことを師匠から学んだ。
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レオニー
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わたしは師匠の教えを忘れない。
だから、これはこのままがいいんだ。