深遠の玉座

師(せんせい)、帝都までついてきてくれて、 本当にありがとう。

私の即位の知らせが皆に届くのは、 もう少し後のことになる。

それまでは黙っていてくれる？ いろいろと準備も必要になるし……。

そのせいで、ヒューベルトは今節、 ほとんど修道院にいないと思うわ。

師(せんせい)、戻ったわ。 すべきことは滞りなく終わった。

本当は貴方に同行してほしかったけれど…… 人の道は、ままならないものだものね。

師(せんせい)、帝都までついてきてくれて、 本当にありがとう。

私の即位の知らせが皆に届くのは、 もう少し後のことになる。

それまでは黙っていてくれる？ いろいろと準備も必要になるし……。

そのせいで、ヒューベルトは今節、 ほとんど修道院にいないと思うわ。

師(せんせい)、戻ったわ。 すべきことは滞りなく終わった。

本当は貴方に同行してほしかったけれど…… 人の道は、ままならないものだものね。

師(せんせい)、帝都までついてきてくれて、 本当にありがとう。

私の即位の知らせが皆に届くのは、 もう少し後のことになる。

それまでは黙っていてくれる？ いろいろと準備も必要になるし……。

そのせいで、ヒューベルトは今節、 ほとんど修道院にいないと思うわ。

……頼む、先生。お前の口からも、 殿下に休めと言って差し上げてほしい。

だから……おおげさだ。 顔色が優れないから休め、などと。

多少の頭痛はあるが、ただの寝不足だ。 今節の課題をこなすのに支障はない。

……まあ、何はともあれ、だ。 今節も一緒に頑張ろう、先生。

よう、先生。一人で出歩いて大丈夫なのか？ また急にぶっ倒れたりしないでくれよ。

それにしても……レアさんは、あんたに 何をさせたいんだろうなあ？

ま、とりあえず聖墓での儀式に 立ち会えることになったのは良かった。

何が起こるのか、何も起こらないのか……、 この目で確かめさせてもらうさ。

あんたは普通じゃないとは思ってたが、 いよいよ人間離れしてきたなあ。

……この変貌は何かの契機に過ぎない。 こっからが本番……そんな気がしないか？

エーデルガルトも、ヒューベルトも、 今節は異様に忙しそうにしているな。

たびたびガルグ＝マクを出て…… 帝国で何かをやっているのか？

エーギル家の嫡子である私には、 何の情報も入ってきてはいないのだ。

何かあれば、父が言ってきそうな ものなのだが……。

あ、先生、無事ですか？ ハンネマン先生に何かされてません？

なら、僕が何かしたい……あ、いや、 やっぱり調べさせてほしいなって。

だって、紋章の力にしても、 流石に限度ってものがありますよ。

レア様の言う、女神の加護っていうのも、 何だか個人的にはしっくりこないなあ……。

先生、また強くなったんだよな！ くそー、目標が遠いぜ！

けど、それでこそ先生だ！ これからもオレたちを指導してくれ！

先生、また強くなったんだよな！ くそー、目標が遠いぜ！

先生、また強くなったんだよな！ くそー、目標が遠いぜ！

お腹空いたなあ……。 あっ、先生？

すみません……何か、今節は、 気分が乗らなくて……。

ご飯を食べに部屋を出るのも、 一苦労なんです。

別に先生の見た目が変わったのは、 関係ないですよ。

……あっ、だから、扉を開けるのはなしで お願いします！

最近、何だか先生が遠いなあって、 感じるんですけど。

雲の上の人っていうか、 人間離れしてるっていうか……。

どうしたらいいと思います？

ふふふっ、大丈夫です。 ちょっと言ってみたかっただけですから。

ブリギット、伝承、あります。 人の身、宿る、精霊の話です。

精霊、宿した、人、強い力、持ちます。 空、飛び、海、駆けます。

髪、逆立ち、瞳、輝く…… 先生とも、共通する、あります、です。

おい……悪いことは言わん。 早くあの猪を檻にでも繋いでおけ。

上の空なのか知らんが、剣も精彩に欠く。 あのまま放っておけば死にかねんぞ。

クロニエ、ソロン…… 奴らが死んでも、まだ敵は残っている。

死神騎士、そして炎帝……。

再び剣を交える日も近いのかもしれん。 ふ……楽しみだ。

聖墓って、どんなところなんでしょうか。 僕、全然想像つかないんですけど……。

啓示を受ける儀式って、 いったいどんな儀式なんでしょうね……？

しかし、何だか本当に 別人みたいになっちまいましたねえ。

お、先生？　……だよな。 いや失礼、一瞬、人違いかと思って。

女神様から力を授かっただなんて…… やはり先生は、特別な方だったのですね。

もしやセイロス様も、啓示を受けた後は 先生のように姿形が変わったのでしょうか？

う～ん、私の知る限りだと、 そういう話は聞いたことがないけれど～……

伝承や神話に語られていないだけで、 そうだったのかもしれないわね～。

セイロス様には、その力を正しく使い、 民を救い導けと啓示が下ったそうですが……

先生には、 どのような啓示が下るのでしょうね。

……わっ、先生！　ご、ごめんなさい。 何度見ても、なかなか慣れなくて……。

髪の色も目の色も全然違うから、 まるで先生じゃないみたいで。

……わっ、先生！ ごめんなさい、ちょっと驚いちゃいました。

髪の色も目の色も全然違うから、 まるで先生じゃないみたいで。

……正直に言うが、最近の事件については 流石の僕もまったくついていけていない。

モニカがクロニエ？　トマシュがソロン？ 奴らはいったい、何者だったんだ。

そもそも、先生は何者なんだ？ 僕たちの味方には違いないんだろうな？

あんた、先生だよなあ？ 随分変わっちまって……。

髪と目の色以外にも何か変わったのか？ 腕が太くなったとか、腹筋が割れたとか。

今節の課題、聖墓での儀式だそうですね。 そこで女神様の啓示を受けるって……。

もしかして女神様が現れるんでしょうか。 だとしたら、ボクも見られるかも……？

昔から女神様のお姿を想像してたんです。 きっとお美しいに違いありませんよ！

先生！　聖墓で儀式に臨まれるそうですね？ そこで女神様の啓示を受けるって……。

もしかして女神様が現れるんでしょうか。 だとしたら、羨ましいなあ……。

先生！　聖墓で儀式に臨まれるそうですね？ そこで女神様の啓示を受けるって……。

もしかして女神様が現れるんでしょうか。 だとしたら、羨ましいなあ……。

その髪と目の色…… 先生の身に何が起こったんですか？

まさか、何かの力を得た代償として、 何かを失ったというようなことは……？

かつて聖者セイロスは主より啓示を授かり、 大いなる力を得たとか……。

先生も、聖者セイロスのように……？

えー？　でも啓示を受ける前に、 先生ってば変身しちゃってますよねー？

変身したってことは、もう何か力を 授かったってことじゃないのかなー？

では、儀式で受ける啓示とは、 どのような……？

その力でフォドラの民を救うのです…… みたいなお言葉を授かるだけじゃなーい？

でも、女神様の声が直接聞こえてくるとか、 流石にあり得ないかもー？

先生のその変貌ぶりを見たら、 師匠も驚いただろうね……。

しかも今節は聖墓での儀式があるんだって？ まったく、何がどうなってるんだか……。

……あんたなら大丈夫だと思うけど、 この先、何があろうと自分を見失うなよ？

姿を変えようと、どんな力を得ようと、 あんたはあんたなんだからな。

………………。

……む、君か。

少し考え事をしていてね。 すまないが、今は独りにしてくれないか。

先生、わたくし嬉しいですわ。 髪や瞳の色が似て、お揃いみたいですもの。

ところで……近頃、お兄様とレア様の間が 何だかぎくしゃくしている気がしますの。

レア様が聖墓で何をするつもりなのか、 わかりませんけれど……

それが終わったら、また元のように 仲良くなりますでしょうか……。

まあ！ 先生……随分とお姿が変わられましたわね。

髪も瞳も……わたくしの色に似ていて、 お揃いみたいで嬉しいですわ。

ところで……近頃、お兄様とレア様の間が 何だかぎくしゃくしている気がしますの。

レア様が聖墓で何をするつもりなのか、 わかりませんけれど……

それが終わったら、また元のように 仲良くなりますでしょうか……。

君はいったい……何者なのだね、本当に。 その姿形は炎の紋章のせいなのか？

残念ながら、ネメシスの髪や瞳の色が 変わったなどという記録は確認できない。

君の変化が紋章の力の一端であると いうのであれば……

これは格別な発見となる。 さあ、脱いでくれ！

………………。

……いや、すまない。体の他の部分に 変化がないか見たかっただけなのだ。

聖墓、ねえ。 ガルグ＝マクの地下にそんなものが……。

何年もここに勤めているのに、 初めて知ったわ、あたくし。

でも、わからなくはないわね。 だって、不思議だったもの。

フォドラの中央とはいえ、こんな山奥よ？ わざわざ修道院を築く理由がないわ。

それにしても、この修道院が出来た頃は、 まだ王国も同盟もなかったのよね。

よくぞ帝国、王国、同盟のちょうど間、 ど真ん中になったものよねえ。

時々、考えるのです。ガルグ＝マクを出て、 居るべき場所に戻るべきではないのか、と。

いつまでも、向き合うべきものに 背を向けたままではいられない……。

……そう言えば、今節の課題には、 レア様も同行されると聞きました。

あの方はフォドラの民の心の支え。 万一のことがないよう、頼みます。

団長……。

……はっ、先生！　いつからそこに！ まったく気づかなんだぞ！

いやあ、実は、ジェラルト殿の 遺品を整理していたのだが……。

懐かしい品が次々と出てきてな。 なかなか進まんのだ。

しかし……次にこの部屋を使うのは、 誰になるのだろうなあ？

前節の戦いで、敵の戦力は 相当、削れてるとアタシは見てる。

けど、炎帝をはじめ、まだまだ足取りの 掴めない相手もいる。

さっさと奴らをぶっ潰して、 平穏な大修道院を取り戻したいね。

……それにしても嫌な空気だ。 根拠はないが、戦いの臭いがする。

やたらと長生きする奴がいたり、 髪の色が変わる奴がいたり……

フォドラってのは人外魔境か？ 英雄の遺産もあるしな。

先生、その髪の色……目の色も、 レアさまに少し似てますよね。

いいなあ……ボクも頑張ったら、 そんな色になれるのかな。

何も心配することはないのですよ。 あなたは主の力を授かったのですから。

父ジェラルトの死を乗り越え、 邪悪な敵を滅ぼした……

そんなあなたを、私も誇りに思っています。

先生、お疲れ様です！ 本日も異常なしであります！

しかし、先生には異常ありですね！ 一瞬、不審者かと思いましたよ。

勘の良い自分はすぐにわかりましたけどね。

ははーん、これは先生が新たな力を 手に入れたのだ、と！

ここで手に入らない品でも、 地下では手に入れられるかもしれませんな。

……ガルグ＝マクの地下をご存じない？ あそこは、地上にいられぬ者の楽園ですぞ。

アビスの連中め……日頃から 問題ばかり起こしおって。

いっそガルグ＝マクの地下を丸ごと 掃討してしまうほうがいいのかもな……。

今でこそ生徒として扱っているが、 ここを卒業してしまえば雲の上の王侯貴族。

あんた、あんまり舐めた態度を取っていると そのうち職をなくすかもしれないぜ。

……なーんて、生徒たちの顔を見れば、 そんなことはないだろうってのはわかるよ。

教え子たちが卒業しても、仲良くやれよ。 あんたは「先生」なんだから。

しかし、今年は何かと、 とんでもない年だったな……。

ま、何はともあれ、生徒たちにとっては １年間の学校生活も、来節で最後だ。

来節の末には、ささやかながら、 卒業を祝う式典を催すことになっている。

それまで彼らが心穏やかに過ごせるよう、 今節もしっかりと職務に励んでほしい。

この間、用があって 執務室の近くを通った時に……

レア様とセテスさんが、 言い争ってるような声が聞こえたんだ。

と言っても、セテスさんが一方的にレア様を 問い詰めてる感じだったけど……。

さっき街に出てきたんだが、 いつもより、心なしか人が多い気がしてね。

今節は、祭事の予定なんて なかったはずだが……？

……モニカ、いや、クロニエは死んだ。 ソロンもまた、君の手で……。

他でもない君の手で敵討ちが果たされて、 きっとジェラルト殿も喜んでいるだろうね。

しかし……随分と雰囲気が変わったよな。 いやもちろん、これはこれで悪くねえが。

で、変わったのは風貌だけなのか？ 性格が変わったとか、そういうのは？

まあ何にせよ、俺はあんたとの付き合い方を 変えようってつもりはねえよ、安心しな。

……あんたが誰かは知ったことじゃねえが、 厄介事に巻き込まれる前に立ち去るこった。

それとも、誰かの指図でアビスへ来たのか？ それなら相応のもてなしをするつもりだが。

……いや待て、あんた。もしかして教師か？ 近頃大修道院に来たっていう、元傭兵の。

ふうん、あんたが噂のね…… ……まあ、そういうことならいいか。

俺はユーリス。これからも ここへ来るつもりなら、覚えておきな。

おいおい……お前の体、どうなってんだ？ 人体の神秘にも程があんだろ。

ところで女神様に会ったんだってな。 どうだった？　とんでもねえ美貌だったか？

おいおい……お前の体、どうなってんだ？ 人体の神秘にも程があんだろ。

ところで女神様に会ったんだってな。 どうだった？　とんでもねえ美貌だったか？

おいおい……お前の体、どうなってんだ？ 人体の神秘にも程があんだろ。

ところで女神様に会ったんだってな。 どうだった？　とんでもねえ美貌だったか？

……しかし、あいつらの目的、 見えてこねえな。何を企んでやがる。

……しかし、あいつらの目的、 見えてこねえな。何を企んでやがる。

あん？　見ねえ面だな。 お前、ここの住人じゃねえだろう。

教師？　ああ、噂の新任教師か！ ……って、おれより絶対若えだろ、お前。

おれはバルタザール。 同盟領の出身だ。よろしくな。

あら、貴方……どなた？ アビスに似つかわしくない風貌ですわね。

もしや地上から降りてきましたの？ いったい何が目的というのでしょう。

……思い出しましたわ。貴方、レア様に 大抜擢されたという新任の教師ですわよね？

地下でも噂になっておりましたのよ。 私はコンスタンツェ＝フォン＝ヌーヴェル！

以後、お見知りおきなさって？ おーっほっほっほっほっほ！

あら、貴方……どなた？ アビスに似つかわしくない風貌ですわね。

もしや地上から降りてきましたの？ いったい何が目的というのでしょう。

……思い出しましたわ。貴方、レア様に 大抜擢されたという新任の教師ですわよね？

地下でも噂になっておりましたのよ。 私はコンスタンツェ＝フォン＝ヌーヴェル！

以後、お見知りおきなさって？ おーっほっほっほっほっほ！

その姿、先生が主のお力を授かったという 話は本当だったのですわね。

でも、キミはキミじゃん。 それとも違う人になったとか？

とはいえ、貴方が特別な存在であることが これで明確になりましたわね。

特別なせいで、いろいろ巻き込まれないと いーけど。もう手遅れっぽい？

……キミが何者か当ててあげよっか。

上の学校に新しく入った先生でしょ。 ハピ、知ってるし。

ここでもちょっと噂になってたんだよね。

ふーん……こーいう顔してたんだ。 わりとフツーじゃん。

……キミが何者か当ててあげよっか。

上の学校に新しく入った先生でしょ。 ハピ、知ってるし。

ここでもちょっと噂になってたんだよね。

ふーん……こーいう顔してたんだ。 わりとフツーじゃん。

……キミが何者か当ててあげよっか。

上の学校に新しく入った先生でしょ。 ハピ、知ってるし。

ここでもちょっと噂になってたんだよね。

ふーん……こーいう顔してたんだ。 わりとフツーじゃん。

あら、先生。 最近どう？　儲かってるかしら？

ゆっくりお話したいところだけど、 こう見えて仕事中なの。ごめんなさいね。

あら、先生。 最近どう？　儲かってるかしら？

ゆっくりお話したいところだけど、 こう見えて仕事中なの。ごめんなさいね。

あら、先生。 少し雰囲気が変わったわね。

最近、不穏な空気が漂ってたけれど、 それと何か関係があるのかしら……？

あっちもこっちも物騒で、 行商仲間も困ってるみたい。

早くみんなが笑顔で商売できる時代に なるといいんだけどね。

……アビス？ 先生、そんな場所に興味があるの？

ガルグ＝マクの地下に広がる古代の遺構…… それがアビスよ。

勝手に住み着いてる人たちもいるけれど、 お察しのとおり訳アリな人ばっかり。

真っ当な商人なら、まず近寄らないわね。 先生も足を突っ込まないほうがいいわよ。

先生、お疲れさんです。 ここは本日も異常ありですよ。

つーか、先生も異常ありですよね。 雰囲気変えてみたんですか？

良いじゃないですか。 割と似合ってると思いますよ。

あんた、地上の人間でしょ。 こんな場所に何の用です？

……あ、もしかして新入りの先生ですか。 じゃあ入ってもいいですよ。

ここは地下の街“アビス”です。 柄の悪いのが多いので、お気をつけて。

おお！？　あんたか！？ 誰かと思ったぜ。

まあ、ここにはいろんな事情を抱えた 奴らが大勢いるからな。

あんたに何があったとしても、 誰も気にしたりはしねえよ。

……アタシ、ヤベえのに声かけられたんだ。 たぶん貴族の使いかなんかだと思うけど。

やってほしい仕事がある、協力してくれたら 謝礼を、って目の前に金貨の袋を……

怖くなって逃げ出しちまったよ。 もったいないことしたかな……。

……！　君は、ジェラルト殿の……。 そうか……母君に、よく似ていますね。

ですが……故あって私は、この大修道院を 離れなければならなくなりました。

さしあたって一つ、君に頼みがあるのです。

彼女の墓前に供える花を、 摘んできてはもらえませんか？

他でもない君が摘んできた花ならば、 きっと、彼女も喜ぶことでしょうから。

ありがとうございます。ああ…… この花は、彼女が生前好きだった花です。

……これで、思い残すことはもうない。

さて、私はそろそろ行きましょう。 ベレト先生、どうか息災で。

彼女の分まで、ジェラルト殿のことを 大切にしてあげてくださいね。