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ヒルダ
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先生、あたしを支援に回してくださいって、
言いましたよねー? 何で戦場に……。
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ヒルダ
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まあでも、あたしのこと守ってくれたから、
文句は言えませんけどねー。
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ヒルダ
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……あ、もしかしてちょっと怪我してます?
あたしのせい……だったり……?
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ヒルダ
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やっぱり……
何でそんな無茶するんですかー。
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ヒルダ
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違わないですよねー?
何でそんな無茶するんですかー。
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ヒルダ
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仲間は助け合うものだ、とか
言いたいのかもしれませんけどー。
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ヒルダ
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目の前で先生が敵に襲われてたとしても、
あたしはたぶん、助けてあげませんよー?
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ヒルダ
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……変な期待されても困るんですってー。
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ヒルダ
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あたしはね、先生。話したと思うけど
優秀な兄さんがいるんです。
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ヒルダ
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身内の贔屓目なしで、
強くて賢くて優しくて……完璧な人。
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ヒルダ
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クロードくんが出てくる前は、
次期盟主にーなんて声もあったくらい。
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ヒルダ
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……あ、今の話、ローレンツくんには
内緒ですよ? この手の話にうるさいから。
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ヒルダ
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で、当然、親は兄さんに期待するしー、
兄さんもそれに応えようと頑張ってる。
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ヒルダ
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だーれも、あたしになんて期待しないし、
面倒なことは全部、誰かがやってくれた。
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ヒルダ
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そういうのが当たり前だと思って
生きてきたから……
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ヒルダ
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まあ……期待に応えられなかった時の
ことを考えると、ゾッとしますし。
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ヒルダ
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兄さんを見てきたから知ってるんです。
そんな時、周りがどんな反応をするか。
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ヒルダ
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勝手に期待して押しつけて、失敗すると
がっかりした顔でこう言うんですよ。
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ヒルダ
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あーあ、期待外れだったなって。そういう
時の兄さんは、すごくつらそうだった。
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ヒルダ
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ね、だからあたしには何も期待しないで。
応えるつもりもありませんからー。
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ヒルダ
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はああ……頑固ですねー。わかりましたよ、
勝手に信じててください。
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ヒルダ
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あたしだって、先生や仲間の役に立ちたい
気持ちがないわけじゃありませんから。
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ヒルダ
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その代わり、裏切ることになっても、
がっかりしないでくださいよ?