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クロード
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アネット、美味そうに食ってるな。
ここ、空いてるか?
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アネット
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うん、あたしはもう食べ終わるけど。
これからご飯なんて、忙しかったの?
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クロード
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いや、アネットの歌のことを考えてたら、
遅くなっちまってな。
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アネット
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……まだ忘れてなかったの。
忘れようよ。ねえ。
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クロード
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無理だな……もう魂に刻み込まれちまった。
それで、歌詞のことなんだけどな。
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クロード
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あれは無念の死を遂げた者たちの、
魂の叫びなんじゃないのか?
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クロード
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冷たく湿った暗黒の地……
あれは冥界のことだろう?
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クロード
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ファーガス東部の一部地域に残る伝承を、
たまたま読んだんだが……
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クロード
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無念の死を遂げた者の魂は、
暗い地下世界に送られるという。
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クロード
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そしてその魂は、無念を晴らさんがために、
土を掻き分け、地上を目指す……。
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クロード
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暗く冷たい地下世界で、叶わぬ希望を抱き、
もぞもぞ、もぞもぞと……。
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アネット
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合ってる! ……わけないでしょ!
そんな悲しい歌じゃないもの!
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クロード
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やっぱ違うか。歌詞の重さに比べて、
あの曲と踊りは陽気すぎるもんなあ。
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アネット
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あの歌詞はね、そのまんまの意味だよ。
蒔いた種が芽を出してたから……
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アネット
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やっと地面に出られた! っていう、
芽の気持ちを歌にしただけ。
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クロード
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チッ、深読みし過ぎたか。
しかし意味を聞いてみると、良い歌だな。
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クロード
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もぞもぞってのは、地上に出ようと頑張る
努力の音だったってわけか。
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アネット
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まあ、そういうことかな……。
ねえ……は、恥ずかし過ぎない、これ?
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クロード
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いいや、恥ずかしくない。
……そうだ、俺も歌詞を考えてきたんだ。
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アネット
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せっせせっせと、歩けや歩け……
遅れず、出過ぎず、賑やかに……
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アネット
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泣いて、笑って、前向いて……
歩いた先には、美味い飯、ホイッ?
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クロード
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今度はアネットが推理してみてくれよ。
わかったら、答えを聞かせてくれよな。