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コンスタンツェ
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これはこれはフェルディナント様。
今日も眩いばかりで私が翳りますわ。
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コンスタンツェ
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まあ。誇り高きフェルディナント様が
驕り高ぶることなどあり得ませんわ。
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コンスタンツェ
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それなのに私のような下賤な民にまで
わざわざお言葉をかけていただいて……。
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フェルディナント
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私は以前の君の、真実を射抜く言葉に
気づかされたのだ。驕り高ぶっていたと。
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フェルディナント
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それに、今の私はほとんど何も持たぬ身。
父の行方も知れず、付き従う者も少ない。
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コンスタンツェ
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とんでもないことでございますわ。貴方様が
道化なら、私は底の抜けた鍋でございます。
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コンスタンツェ
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そのような苦境にあっても、必ずや正道に
立ち返ってお進みになれますわよ。
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コンスタンツェ
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……人生は山あり谷ありと申しますけれど、
私には山など見えません。
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コンスタンツェ
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ある日、谷底に突き落とされ、それ以来、
ただただ地獄を歩く日々でございます。
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コンスタンツェ
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私に爵位を取り戻すなどできるはずも
ありませんが、だからといって……
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コンスタンツェ
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諦めることもまたできません。
この歩みを止められはしないのですわ。
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コンスタンツェ
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険しい山ですが、道は長いとは言えず、
必ずや頂へと辿り着けるでしょう。
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コンスタンツェ
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頂へと登り切ったどなたかが、私のことも
引っ張り上げてくれないかと……