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ベルナデッタ enters the scene
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フェルディナント
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ベルナデッタ、少しいいだろうか? 以前のことで……
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ベルナデッタ
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で、出たああああ! 助けてくださいいいいいい!
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フェルディナント
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ベルナデッタ、落ち着きたまえ。 扉は開けなくていい。聞いてくれないか。
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ベルナデッタ
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開けなくていいんですね! な、なら、聞きます。
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フェルディナント
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ありがとう。この前は勝手に話を 進めてしまい、本当にすまなかった。
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フェルディナント
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私は君が引き籠もりを恥じていて、 そこから抜け出したいのだと思っていた。
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フェルディナント
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だが、君の反応から察するに、 それは間違いだったのだな。
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ベルナデッタ
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あ、あたしは、このままで、いいんです。 いえ、このままがいいんです。
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フェルディナント
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……そうか。 やはり君への理解が足りなかったようだ。
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フェルディナント
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それに、無理強いするつもりは なかったのだが……
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フェルディナント
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君をあれほど怯えさせてしまうとは。 貴族にあるまじき振る舞いだった……。
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ベルナデッタ
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そ、そうですね。
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フェルディナント
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私は恥ずかしい。誇り高き貴族に相応しい 言動が何一つできていなかった。
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フェルディナント
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他者を慮らず、深く傷つけ、自業自得の 怪我を負ったことで更に相手を怯えさせた。
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フェルディナント
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私が積み上げてきたすべてが崩れていく…… ああ、私は貴族として失格……
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ベルナデッタ
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フェルディナントさん!
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フェルディナント
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……ベルナデッタ?
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ベルナデッタ
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な、何だかよくわからないけど、そういう ことは言っちゃいけないと思います!
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ベルナデッタ
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全部フェルディナントさんのせいじゃ…… あ、あたしだって悪かったんですから!
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ベルナデッタ
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怪我させちゃったし…… ご、ごめんなさい……。
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フェルディナント
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いいのだ、軽傷だったし、 すぐに治ったさ。
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ベルナデッタ
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あの、積み上げてきたものは、 簡単に崩れません!
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フェルディナント
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そう……だろうか。
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ベルナデッタ
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あたし、引き籠もりが 嫌ってわけじゃないですけど……
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ベルナデッタ
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それでも外に出なくちゃいけないことが あるのはわかってます。
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ベルナデッタ
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だから、少しずつ、外に出ることを 積み上げて、生きてます。
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フェルディナント
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……そうだね。君は私が初めて出会った 頃より、遙かに活動的になっている。
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ベルナデッタ
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でも失敗しちゃった日は、 やっぱり外に出られません。怖くて。
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ベルナデッタ
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でもでも、翌日はまた、頑張ります。 それまでの努力は消えたりしないと思って。
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ベルナデッタ
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だからその、フェルディナントさんが いつも努力してるのは知ってますから……
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ベルナデッタ
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ええと……その、何と言うんでしょう。 はい。そんな感じです。おしまい。
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フェルディナント
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ははは! そこで話が終わるのかい。 あはははは!
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ベルナデッタ
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ひ、酷いです! 真面目に話してたのに! ……笑ってもらえて良かったですけど。